佐久医療センターQIプロジェクト2016結果報告

QIプロジェクト2016 佐久医療センター 結果報告

当院では2011年10月より日本病院会主催 『QI推進事業(QIプロジェクト)』 へ参加をしております。

2016年は全国350施設が参加をし、各施設でQIプロジェクトより指定された指標32項目を分析、その結果を公開し、自院と他院を比較することで各施設の『医療の質』の改善へ繋げていくことを目的としています。

2016年の当院と全国QIプロジェクト参加病院の平均を比較しました。

 

※医療の質(QI:Quality Indicator)とは『根拠(エビデンス)に基づいた医療(Evidence-based Medicine:EBM)』がどのくらい行われているのかを客観的に評価する指標のことです。

 

 

患者満足度調査(外来・入院)結果

QIプロジェクト2016 佐久医療センター

患者満足度調査(外来・入院)結果

【計算定義・計算方法】

分子:「この病院での診療に大変満足・大変満足または満足している」と回答した外来・入院患者数

分母:患者満足度調査に回答した外来・入院患者数

患者満足度にて、「受けた治療の結果」、「入院期間」、「安全な治療」に対する患者の満足度をみることは、医療の質を測るための、直接的な評価の指標となる重要な一つです。

当院の割合は、外来患者については全国QI参加病院平均より「満足」・「満足+やや満足」ともに評価高く、2015年度と比較すると数ポイント低い評価となりました。

入院患者については「満足」・「満足+やや満足」ともに全国QI参加病院平均より高く、2015年度と比較すると数ポイント低い評価となりました。

QIプロジェクト2016 患者満足度参加243施設の比較です
QIプロジェクト2016 患者満足度参加243施設の比較です

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QIプロジェクト2016 患者満足度参加243施設の比較です
QIプロジェクト2016 患者満足度参加243施設の比較です

QIプロジェクト2016 患者満足度参加239施設の比較です
QIプロジェクト2016 患者満足度参加239施設の比較です

QIプロジェクト2016 患者満足度参加239施設の比較です
QIプロジェクト2016 患者満足度参加239施設の比較です

死亡退院患者率結果

QIプロジェクト2016 佐久医療センター

死亡退院患者率結果

【計算定義・計算方法】

分子:死亡退院患者数(平均33件)

分母:退院患者数(平均1,023件)

この死亡退院患者率から直接医療の質を比較することは、医療施設の特徴(職員数、病床数、平均在院日数、地域の特性など)と、入院患者のプロフィール(年齢、性別、疾患の種類や重症度など)が異り、正確な比較ができないため適切ではありません。病院医療の質と安全への取り組みの成果を可視化し、そこへ死亡率を反映させることが必要となります。

当院の2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より0.6%低い結果となりました。

退院後6週間以内の救急医療入院率結果

QIプロジェクト2016 佐久医療センター

退院後6週間以内の救急医療入院率結果

【計算定義・計算方法】

分子:退院後6週間以内救急入院患者数(平均43件)

分母:退院患者数(平均997件)

患者の中には、退院後6週間以内に予定外の再入院をすることがあります。その背景として、初回入院時の治療が不十分であったこと、回復が不完全な状態で患者に早期退院を強いたこと、などの要因が考えられます。前回入院と同一疾病で再入院したかどうかは見ていません。再入院の因果関係を判断することは難しいため、この指標は特定の疾病についてではなく、病院全体の質を見ることとしています。

当院の2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より1.8%高い結果となりました。

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入院患者転倒・転落発生率結果

QIプロジェクト2016 佐久医療センター

入院患者転倒・転落発生率結果

【計算定義・計算方法】

分子:転倒・転落発生数(平均13件)

分母:入院延べ患者数(平均13,009人)

入院中の患者の転倒やベッドからの転落は少なくありません。原因としては、入院という環境の変化によるものや疾患そのもの、治療・手術などによる身体的なものなどさまざまなものがあります。転倒・転落の指標には、「転倒・転落により患者に傷害が発生した損傷発生率」と、「傷害には至らなかった転倒・転落の発生率」の二つがあります。後者の患者の傷害に至らなかった事例を追跡・原因や要因の分析をすることで、傷害発生予防へつなげることができます。

当院2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より1.7‰低い結果となりました。

入院患者転倒・転落による損傷発生率結果

QIプロジェクト2016 佐久医療センター

入院患者転倒・転落による損傷発生率結果

【計算定義・計算方法】

分子:損傷レベル2(平均5人)または4以上(平均0.25人)

分母:入院延べ患者数(平均13,009人)

転倒転落による損傷のうち「レベル2以上」または「レベル4以上」の傷害の発生率となります。

レベル2以上の損傷とは『軽度で包帯・氷・創傷洗浄などが必要となった損傷』のことです。

レベル4以上の損傷とは『重度で手術・ギプス・牽引などが必要となった損傷』のことです。

損傷レベルについてはThe Joint Commissionの定義を使用しています。「転倒・転落により患者に傷害が発生した損傷発生率」と、「傷害には至らなかった転倒・転落の発生率」両方を追跡することで損傷発生予防の取り組みを効果的に行えているかどうかをみることができます。

当院2016年度レベル2以上の損傷発生率平均値は、全国QI参加病院平均値より0.3‰低い結果となりました。

QIプロジェクト2016 佐久医療センター

 当院2016年度レベル4以上の損傷発生率の平均値は、全国QI参加病院平均値より0.03‰低い結果となりました。

褥瘡発生率結果

QIプロジェクト2016 佐久医療センター

褥瘡発生率結果

【計算定義・計算方法】

 分子:院内新規d2以上褥瘡発生数(平均4.9件)

分母:入院延べ患者数(平均12,963人)

褥瘡は、看護ケアの質評価の重要な指標の1つとなっています。褥瘡は患者のQOL(生活の質)の低下をきたすとともに、感染を引き起こすなど治癒が長期に及ぶことにより、結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります。その為、褥瘡予防対策は、提供する医療の重要な項目の1つにとらえられ、1998年からは診療報酬にも反映されています。分子は当該入院期間内に褥瘡を院内にて新規発生した可能性のある患者に限定し、d2以上の褥瘡の院内新規発生患者としています。また、深さ判定不能な褥瘡(DU)・深部組織損傷疑いも含めています。褥瘡の深さについては、日本褥瘡学会のDESIGN-R(2008年改訂版褥瘡経過評価用)とInternational NPUAP-EPUAP Pressure Ulcer Guidelinesを用いています。d2以上の褥瘡とは、真皮までの損傷のことです。

当院2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より0.02%低い結果となりました。

紹介率

QIプロジェクト2016 佐久医療センター

紹介率

【計算定義・計算方法】

分子:紹介初診患者数(平均843件)

分母:初診患者数(平均1,163件)

他の医療機関から紹介され、初めて当院を受診した患者の割合です。

地域の医療機関との連携の度合いを示す指標となっています。

高度な医療を提供する医療機関にだけ患者が集中することを避け、地域の医療連携を強化し、地域全体で切れ間のない医療の提供を行うことが望まれています。

当院の2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より15.4%高く、2015年度より15.5%増加しました。

地域医療支援病院の役割としてこの値が高くなることが望まれます。

逆紹介率

QIプロジェクト2016 佐久医療センター

逆紹介率

【計算定義・計算方法】

分子:逆紹介患者数(平均1,067件)

分母:初診患者数(平均1,163件)

初めて当院を受診した患者に対し、他の医療機関へ紹介した患者の割合です。

地域の医療機関との連携の度合いを示す指標となっています。

高度な医療を提供する医療機関にだけ患者が集中することを避け、地域の医療連携を強化し、地域全体で切れ間のない医療の提供を行うことが望まれています。

当院の2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より24.4%高く、2015年度と比較すると8.1%高い結果となりました。

地域医療支援病院の役割としてこの値が高くなることが望まれます。

救急車・ホットラインの応需率

QIプロジェクト2016 佐久医療センター

救急車・ホットライン応需率

【計算定義・計算方法】

分子:救急車で来院した患者数(平均226件)

分母:救急車受け入れ要請患者数(平均262件)

救急車受け入れ要請のうち、受け入れた患者の割合です。

救急医療の機能を測る指標となっています。

本指標の向上は、救命救急センターに関連する部署だけの努力では改善できません。救急診療を担当する医療者の人数、診療の効率化、入院を受け入れる病棟看護師や各診療科の協力など、さまざまな要素がかかわります。

当院の2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より2.4%高い結果となりました。

東信地区、佐久医療圏の3次救急として重症症例を受け入れられるよう体制を整備しています。

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糖尿病患者の血糖コントロール(HbA1c 7.0%未満の割合)

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糖尿病患者の血糖コントロール

【計算定義・計算方法】

分子:HbA1c(NGSP)の最終値が7.0%未満の外来患者数(平均311人)

分母:血糖降下薬年間90日以上処方されている外来患者数(平均508人)

糖尿病の治療には運動療法、食事療法、薬物療法があります。運動療法や食事療法の実施を正確に把握するのは難しいため、薬物療法を受けている患者のうち、適切に血糖コントロールがなされているかをみることとしました。 HbA1cは、過去2~3ヶ月間の血糖値のコントロール状態を示す指標です。糖尿病患者の血糖コントロールは、HbA1cが6.5%以下であれば「良好」とされ、7.0%以下であれば「可」とされます。糖尿病による合併症頻度はHbA1cの改善度に比例しており、合併症を予防するために、HbA1cを6.5%以下に維持することが推奨されています。したがってHbA1cが7.0以下にコントロールされている患者の割合を調べることは、糖尿病診療の質を判断するにふさわしい指標であると考えられます。ただし、種々の事情により、すべての患者で厳格な血糖コントロールを求めることが正しいとは限らないことも忘れてはなりません。

当院の2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より9.6%高い結果となりました。当院では急性期・周術期・化学療法時の合併症を減らすため血糖コントロールを厳格に行っています。それがHbA1cが良好な理由の一因と思われます。また患者さんのモチベーションが高いことも要因と思われます。外来では1型糖尿病の患者さんに積極的にCSⅡ療法(インスリンポンプ療法)なども行っており、少しでも良好なHbA1cになるよう多職種チームを作り対応しています。当院の外来に限れば80歳以上の高齢患者さんが比較的少ないのも厳格な血糖コントロールが狙える要因かもしれません。

 

症候性尿路感染症発生率

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症候性尿路感染症発生率

【計算定義・計算方法】

分子:分母のうち尿道留置カテーテル関連症候性尿路感染症の定義に合致した延べ回数(平均10人)

分母:入院患者における尿道留置カテーテル挿入延べ日数(平均2,571日)

尿路感染症は医療関連感染の中でも最も多く、約40%を占め、そのうち80%が尿道留置カテーテルによるもの(症候性尿路感染症)です。尿道留置カテーテルの留置期間を短縮することで症候性尿路感染症発生率の低減が期待されます。

当院の2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より0.1%高い結果となりました。

尿道留置カテーテル使用率

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尿道留置カテーテル使用率

【計算定義・計算方法】

分子:尿道留置カテーテルが挿入されている延べ患者数(device days)(自院での挿入行為の有無に関わらず)(平均2,638人)

分母:入院延べ患者数(patient days)(平均12,981人)

本指標はカテーテル関連尿路感染症のアウトカム指標を算出するための事前準備指標のため、値が高いか、低いかをみるものではありません。また医学的理由(急性尿閉・外科手技のための周術期使用・重篤な患者に対する正確な尿量測定など)で長期留置が必要な場合も含めています。

当院の2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より5.2%高い結果となりました。

 

急性心筋梗塞患者における指標

1.急性心筋梗塞患者における病院到着後90分以内の初回PCI実施割合

QIプロジェクト2016 佐久医療センター

急性心筋梗塞患者における病院到着後90分以内の初回PCI実施割合

【計算定義・計算方法】

分子:急性心筋梗塞にて病院到着後90分以内に初回PCIを実施した患者数(平均4.2人)

分母:急性心筋梗塞にて来院後24時間以内に緊急PCIを実施した患者数(平均5.9人)

急性心筋梗塞の治療には、発症後可能な限り早期に閉塞した冠動脈の血流を再開させる再灌流療法を行うことが、生命予後の改善に重要です。病院到着(Door)からPCI(Balloon)までの時間(Door-to-Balloon時間)は、急性心筋梗塞と診断されてから、90分以内であること、あるいは90分以内に再灌流療法が施行された患者の割合が50%以上という指標が用いられます

 

当院の2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より9.8%高い結果となりました。  

 

2.急性心筋梗塞患者における入院後早期アスピリン投与割合

QIプロジェクト2016 佐久医療センター

急性心筋梗塞患者における入院後早期アスピリン投与割合

【計算定義・計算方法】

分子:分母のうち入院後二日以内にアスピリンが投与された患者数(平均24人)

分母:急性心筋梗塞で入院した患者数(平均26人)

急性心筋梗塞において、血小板による血管閉塞および心筋との需要供給関係の破綻、心筋のリモデリングが問題であり、過去の報告から抗血小板薬およびβ-遮断薬の投与が必須であることはいうまでもありません。

過去の欧米のガイドラインにおいても、急性期におけるアスピリンおよびβ-遮断薬の処方は、ClassⅠとなっています。これらは心筋梗塞量の減少やイベント抑制にかかわっているため、医療の質を示すのには適した指標と考えられます。

 

当院の2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より4.1%高い結果となりました。  

 

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3.急性心筋梗塞患者におけるACE阻害剤もしくはARBの投与割合

QIプロジェクト2016 佐久医療センター

急性心筋梗塞患者におけるACE阻害剤もしくはARBの投与割合

【計算定義・計算方法】

分子:分母のうちACE阻害剤もしくはARBが投与された患者数(平均20人)

分母:急性心筋梗塞で入院した患者数(平均26人)

急性心筋梗塞は通常発症後23 ヶ月以内に安定化し、大多数の患者は安定狭心症または安定した無症候性冠動脈疾患の経過を辿ります。

心筋梗塞発症後の長期予後を改善する目的で、抗血小板薬、β‐遮断薬、ACE阻害薬あるいはアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)、スタチンなどの投与が推奨されています。(日本循環器学会ガイドライン http://www.j-circ.or.jp)

この処方率は海外の医療の質の評価指標としても採用されており、広く認識された指標であるといえます。

 

当院の2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より7.0%高い結果となりました。

 

 

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4.急性心筋梗塞患者における退院時アスピリン投与割合

QIプロジェクト2016 佐久医療センター

急性心筋梗塞患者における退院時アスピリン投与割合

【計算定義・計算方法】

分子:分母のうち退院時にアスピリンが投与された患者数(平均22人)

分母:急性心筋梗塞で入院した患者数(平均24人)

 急性心筋梗塞は通常発症後23 ヶ月以内に安定化し、大多数の患者は安定狭心症または安定した無症候性冠動脈疾患の経過を辿ります。

心筋梗塞発症後の長期予後を改善する目的で、抗血小板薬、β‐遮断薬、ACE阻害薬あるいはアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)、スタチンなどの投与が推奨されています。(日本循環器学会ガイドライン http://www.j-circ.or.jp)

ガイドラインでは「禁忌がない場合のアスピリン(81-162mg)の永続的投与」となっていますが、ここでは便宜的に心筋梗塞で入院した患者の退院時アスピリンの処方率をみています。

この処方率は海外の医療の質の評価指標としても採用されており、広く認識された指標であるといえます。

 

当院の2016年平均値は、全国QI参加病院平均値より5.0%高い結果となりました。

 

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5.急性心筋梗塞患者における退院時βブロッカー投与割合

QIプロジェクト2016 佐久医療センター

急性心筋梗塞患者における退院時βブロッカー投与割合

【計算定義・計算方法】

分子:分母のうち退院時にβブロッカーが投与された患者数(平均17人)

分母:急性心筋梗塞で入院した患者数(平均24人)

 急性心筋梗塞は通常発症後23 ヶ月以内に安定化し、大多数の患者は安定狭心症または安定した無症候性冠動脈疾患の経過を辿ります。

心筋梗塞発症後の長期予後を改善する目的で、抗血小板薬、β‐遮断薬、ACE阻害薬あるいはアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)、スタチンなどの投与が推奨されています。(日本循環器学会ガイドライン http://www.j-circ.or.jp)

この処方率は海外の医療の質の評価指標としても採用されており、広く認識された指標であるといえます。

 

当院の2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より6.0%高い結果となりました。

 

 

 

 

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6.急性心筋梗塞患者における退院時スタチン投与割合

QIプロジェクト2016 佐久医療センター

急性心筋梗塞患者における退院時スタチン投与割合

【計算定義・計算方法】

分子:分母のうち退院時にスタチンが投与された患者数(平均21人)

分母:急性心筋梗塞で入院した患者数(平均24人)

 

当院2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より11.9%高い結果となりました。

 

 

 

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7.急性心筋梗塞患者における退院時ACE阻害剤もしくはARB投与割合

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急性心筋梗塞患者における退院時ACE阻害剤もしくはARB投与割合

【計算定義・計算方法】

分子:分母のうち退院時にACE阻害剤もしくはARBが投与された患者数(平均16人)

分母:急性心筋梗塞で入院した患者数(平均24人)

 

当院2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より1.0%低い結果となりました。

 

 

 

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脳卒中患者における指標

1.脳卒中患者のうち第2病日までに抗血栓治療を受けた患者の割合

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脳卒中患者のうち第2病日までに抗血栓治療を受けた患者の割合

【計算定義・計算方法】

分子:分母のうち第2病日までに抗血栓療法を施行された患者数(平均17人)

分母:脳梗塞または一過性脳虚血発作と診断された18歳以上の入院患者数(平均30人)

 

脳梗塞急性期における抗血栓療法として、発症48 時間以内のアスピリン投与が確立された治療法となっています。

また、米国心臓協会(AHA/米国脳卒中協会(ASA)急性期脳梗塞治療ガイドライン2013 では、脳梗塞急性期における抗血小板療法として、アスピリンを脳梗塞発症から24〜48 時間以内に投与することを推奨しています。(クラスIエビデンスレベルA)したがって、適応のある患者には第2病日までに抗血小板薬の投与が開始されていることが望まれます。

 

当院2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より5.7%低い結果となりました。

患者の状態により抗血小板療法を選択しない場合もあります。

 

 

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2.脳梗塞における入院後早期リハビリ実施患者割合

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脳梗塞における入院後早期リハビリ実施患者割合

【計算定義・計算方法】

分子:分母のうち入院後早期(3日以内)に脳血管リハビリテーションが行われた症例数(平均27人)

分母:脳梗塞と診断された18歳以上の入院患者数(平均28人)

 

 

脳卒中患者では早期にリハビリテーションを開始することで機能予後を良くし、再発リスクの増加もみられず、ADLの退院時到達レベルを犠牲にせずに入院期間が短縮されることが分かっています。わが国の脳卒中治療ガイドライン2015では「不動・廃用症候群を予防し早期のADL向上と社会復帰を図るために、十分なリスク管理のもとに発症後できるだけ早期から積極的なリハビリテーションを行うことが強く勧められている(グレードA)」と書かれています。したがって、適応のある患者には早期からリハビリテーションが開始されることが望まれます。

 

当院2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より23.3%高い結果となりました。

2014年度より更に早期でリハビリを開始できる体制を整備しています。

 

 

3.脳卒中患者の退院時抗血小板薬を処方した割合

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脳卒中患者の退院時抗血小板薬を処方した割合

【計算定義・計算方法】

分子:分母のうち退院時に抗血小板薬を処方された患者数(平均9人)

分母:脳梗塞または一過性脳虚血発作と診断された18歳以上の入院患者数(平均12人)

※死亡患者・転院患者・退院時抗凝固薬が処方されている患者は除外

 

 非心原性脳梗塞(アテローム血栓性脳梗塞、ラクナ梗塞など)や非心原性TIA(一過性脳虚血発作)では、再発予防のため抗血小板薬の投与が推奨されています。わが国の脳卒中治療ガイドライン2015では、「現段階で非心原性脳梗塞の再発予防上、最も有効な抗血小板療法(本邦で使用可能なもの)はシロスタゾール200mg/日、クロピドグレル75mg/日、アスピリン75-150mg/日(以上、グレードA)、チクロピジン200mg/日(グレードB)である」と書かれています。したがって、適応のある患者には、抗血小板薬の投与が開始されていることが望まれます。

 

 

当院2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より3.8%高い結果となりました。

 

 

4.脳卒中患者の退院時スタチン処方割合

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脳卒中患者の退院時スタチン処方割合

【計算定義・計算方法】 】

分子:分母のうち退院時にスタチンを処方された患者数(平均5人)

分母:脳梗塞で入院した患者数(平均14人)

※死亡患者・転院患者・退院時抗凝固薬が処方されている患者は除外

 

 LDLコレステロールを低下させるほど、脳卒中の発症率・死亡率が下がるという研究報告があります。海外の臨床試験(SPARCL)では高用量のスタチン製剤による脳卒中の再発抑制が示され、動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版ではスタチンによる脳梗塞発症の予防を「推奨レベル1、エビデンスレベルA(最も良質なエビデンスがあると認めた、最高の推奨度レベル)」としています。 

 

当院2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より3.4%高い結果となりました。

 

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5.心房細動を伴う脳卒中患者への退院時抗凝固薬処方割合

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心房細動を伴う脳卒中患者への退院時抗凝固薬処方割合

【計算定義・計算方法】 】

分子:分母のうち退院時に抗凝固薬を処方された患者数(平均4.3人)

分母:18歳以上の脳梗塞かTIAで入院し、かつ心房細動と診断を受けた患者数(平均5.3人)

 

 

心原性脳梗塞での再発予防には、抗凝固薬の投与が推奨されています。わが国の脳卒中ガイドライン2015では、「心原性脳塞栓症の再発予防は通常、抗血小板薬ではなく抗凝固薬が第一選択薬である(グレードA)」と書かれています。したがって、適応のある患者には、抗凝固薬の投与が開始されていることが望まれます。

 

 

当院2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より0.8%高い結果となりました。

 

 

喘息患者における指標

1.喘息入院患者のうち吸入ステロイドを入院中に処方された割合

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喘息入院患者のうち吸入ステロイドを入院中に処方された割合

【計算定義・計算方法】

分子:分母のうち入院中に吸入ステロイド薬の処方を受けた患者数(平均2.3人)

分母:喘息を原因とする5歳以上の入院患者数(平均4.3人)

 

喘息患者においては、吸入ステロイド薬とピークフローモニタリングによる自己管理が治療の基本となります。

また、急性発作期にはステロイド薬の内服や点滴が必要です。

 

当院2016年度平均値は、全国QI参加病院平均値より10.5%低い結果となりました。

喘息発作時の治療として外来で吸入ステロイド治療を行い、改善されない場合、入院し経口・静脈注射ステロイド治療を行うケースが多くなっています。

また、以前から吸入を行っており、入院後も同様に使用していた場合は分子としてカウントされません。

 

 

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2.入院中にステロイドの経口・静脈注射を処方された小児喘息患者の割合

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入院中にステロイドの経口・静脈注射を処方された小児喘息患者の割合

【計算定義・計算方法】

分子:分母のうち入院中にステロイドの全身投与(静注・経口処方)を受けた患者数(平均6.6人)

分母:2-15歳で喘息に関連した疾患の入院患者数(平均7.3人)

 

喘息患者においては、吸入ステロイド薬とピークフローモニタリングによる自己管理が治療の基本となります。また、急性発作期にはステロイド薬の内服や点滴が必要です。

 

 

当院2016年度の平均値は、全国QI参加病院平均値より7.0%高い結果となりました。喘息発作時の治療として外来で吸入ステロイド治療を行い、改善されない場合、入院し経口・静脈注射ステロイド治療を行うケースが多くなっています。

 

 

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