地域医療について

当院では医療機関、自治体、福祉施設、福祉団体、ボランティアなどとの連携のもとに単なる地域医療の枠にとどまらない活動を行っています。
 

地域ケア科の活動

昭和63年10月、当院で在宅ケア実行委員会が組織され、24時間体制の在宅ケア活動が開始されました。
また昭和62年モデル事業としての「老人保健施設」開設、南佐久地域の「南部4ヵ村在宅ケア合同事業」等もあり、当院は在宅福祉の先駆的な活動として全国から注目されてきました。

平成2年4月から小海診療所、平成4年からは本院において訪問看護が開始、平成6年10月、地域医療部の一部門として「地域ケア科」が設立され、医師を中心に自発的に始まった在宅ケア活動は、病院の重要な部門として位置づけられています。

地域ケア科の活動として、訪問診療がクローズアップされがちですが、それだけにとどまりません。
訪問診療、訪問看護、訪問薬剤、管理指導、訪問栄養食事指導等、在宅医療に関するマネジメント、各地に置く訪問看護ステーション、在宅介護支援センターの統括、院外組織からの相談窓口としての役割、地域ケアに関する教育・指導等、幅広い活動を行っています。

地域ケア科のとりくみのキーワードとして「連携」があげられます。
佐久総合病院グループ内での連携はもちろんのこと、地域ケア科のモットー「いつでも、どこでも、だれでも、必要な医療サービスが受けられる」ことを実現するためには他の医療機関、自治体、福祉施設、福祉団体、ボランティア等との連携、協力が必要不可欠です。
このネットワーク繋ぎ、広げ、育てていくことも地域ケア科の大きな役割です。

このような働きがみとめられ、平成24年度厚生労働省モデル事業 在宅医療連携拠点事業において、長野県内4か所のうちの1つとして、在宅医療連携拠点として採択されました。
 

地域の医療をまもるために

地域ケア科も属する地域医療部は地域ケアのとりくみ以外にも、当院附属施設である小海診療所、また、依頼を受けた長野県南佐久郡の4ヶ町村の国保診療所の所長として医師を派遣し、地域の医療に貢献しています。

診療所では、外来、訪問診療、また患者さんの状態に応じて、本院、小海分院、老健こうみ等と連携した医療を展開しています。

近年、医師不足が声高に叫ばれていますが、佐久地域も例外ではありません。
佐久地域のいのちをまもるため、地域医療部は大きな役割をになっています。
 

保健・予防活動

昭和35年に農村地域の保健予防活動を推進する部署として当院に健康管理部が設置されました。
地元町村の要望に応え、健診・教育活動や生活実態調査などを実施する中で導き出された「予防は治療に勝る」のポリシーは現在まで受け継がれています。

昭和48年9月よりスタートした「集団スクリーニング」では、現在では年間約7万人の地域の方々に受診していただいています。
平成20年度からは特定健診、特定保健指導に対応した健診もはじまりました。
健診の結果報告書には、総合判定と共に過去3回分の検査結果と日常生活のアドバイスを記入し、健診結果を生活改善に活かせるよう工夫しています。
健診後に市町村で行われる結果報告会や、健康教室、学習会に参加協力し、特定保健指導にも取り組んでいます。
その他、事業所の定期健康診断、学校健診、地域や院内の運動プログラムにも対応するなど、当院では地域の健康を守るため、また地域の方々自らの健康を守るお手伝いをするため、健康管理部を中心に様々なとりくみを行っています。