私は機会あって、アメリカで行われている『ＡＭＴＣ』という学会に行かせていただきました。『ＡＭＴＣ』とは、Air Medical Transport
Conference の略で、航空医療に携わる全ての方を対象に毎年アメリカで開かれる学会で、各国から数多くの方が集まります。これまでにアリゾナ、フロリダ、ミネソタ等々で開かれました。学会費は７００ドルと高めですが、プレゼンテーションを中心に自分の好きなところを聞くことができます。また、ヘリコプターの展示や、機内に搭載されている物品などの展示も行われており、実際の現場で活動しているチームのメディカルラリー（訓練想定に沿ってチームで医療を展開する競技）を見ることもできました。
 学会の後は、ヘリを運航している基幹病院も見学させていただきました。
日本では、医師と看護師が乗るのが一般的ですが、アメリカでは医師はヘリには搭乗しません。看護師とパラメディック（救急隊）の２名で現場活動をしてきます。要請内容によっては、新生児、ハイリスク妊婦、IＡＢＰ（循環補助装置）などのスペシャルチームもあります。搬送記録は、機内でパソコンで搬送先病院に情報を送り、電子媒体で管理をしているところもありました。我々が現在悩みながらやっていることの先を進んでいるように思いました。
アメリカで見てきた医療の全てが良いとは言い切れませんが、専門性を持った考え方や、外傷における教育・知識などを参考に患者さんへ質の良い医療を提供できるよう努力していきたいと思っております。
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