小海分院
特色
小海分院は、平成15(2003)年4月に、小海赤十字病院より移管、開院し、平成17(2005)年7月1日)に、南部町村より多大なご支援をいただき、新しい建物による診療(一般病床50、医療療養病床49、計99床)が開始されました。八ケ岳を望み、眼下に千曲川が流れる風光明媚な落ち着いて療養いただける環境ではないかと自負しています。小海診療所、佐久総合病院、佐久医療センターと連携し、①1次、2次、救急医療の実践 ②高齢者に対応した医療の確立 ③南部地域への効率的な保健・福祉サービスの提供 ④保健予防事業の充実(健診、人間ドックなど) ⑤地域づくりへの協力 といったことに取り組んでいます。
診療内容
南部地域には、開業医の先生方、北相木村、南相木村、南牧村出張・野辺山へき地、川上村の各国保診療所、佐久広域の特別養護老人ホーム美ノ輪荘、ジェイエー長野会の特別養護老人ホームのべやまなどの医療、福祉施設があります。近年、民間のグループホーム、宅老所なども開設されてきています。そして、佐久総合病院付属小海診療所、老人保健施設こうみ、東洋医学研究所があります。2012年は、地域で医療と介護が連携することによって、利用者様とそのご家族をサポートする、地域包括ケアを推進する「地域包括ケア元年」と称され、その遂行には、“介護支援専門員ケアマネジャー”、社会福祉士(SW)、介護福祉士(CW)、訪問看護師、リハビリスタッフ、薬剤師、ホ-ムヘルパー、歯科医師、医師などの「多職種連携」が不可欠となります。当院のリハビリテーションのスタッフは、昭和63(1988)年から始まっている介護予防としての「南部5ヶ町村合同事業」を担っています。平成23(2011)年4月から、南部地域の保健・医療・福祉情報のネットワーク(千曲川.net)がスタートしています。当院では、電子カルテが、平成25(2013)年12月に、佐久総合病院、佐久医療センター、小海診療所と共通のシステムに更新され、そのネットワークの発展に努力を続けます。さらに、平成26(2013)年からは、南部地域の自治体と共同で、長野県地域医療再生計画の中の在宅医療の推進事業が始動しており、こういった小海診療所での外来診療・在宅診療、自治体(国保診療所)、地域の皆様との連携、取り組みを通じて、地域に根ざして、かつ広い視野を持った若い人材を育てていくことも、重要な課題と考えています。2013年度の研修医の地域保健医療研修プログラムの一般教育目標(GIO)は、「地域住民が生きがいのある暮らしができる地域づくりを実現するために、“農民とともに”の精神に基づき、保健・医療・福祉の連携を立案・推進する意義を理解する」でした。2013年より、ご指導いただいている自治体、社協、福祉施設など関係者の皆様、病院スタッフへの、初期研修医の研修報告会を2ヶ月毎に開催しています。
●外来診療
診療科は、内科、外科、小児科、リハビリテーション科、整形外科で、高血圧、糖尿病、骨粗鬆症など、身近な疾患から、救急患者様まで、幅広く診療しています。神経内科、循環器、排尿外来といった専門外来も行なっています。透析患者様は40名、2013年度は、約300件の救急車を受け入れています。2013年12月に更新された16列CTスキャンをはじめ、上部・下部消化管の内視鏡検査、各(腹部、心臓、頚動脈、甲状腺など)超音波検査など、各種検査にも対応しています。 地域の皆様との窓口である“およりなんし”を軸に、看護師、保健師、管理栄養士、リハビリスタッフなどが、チームを組んで、小さな病院ならではの細やかな気配りをもって、患者様、地域の皆様とともに、生活習慣病、ロコモティブシンドロームなどの講習、各種予防接種、健康診断、人間ドック、健康啓蒙活動などを行なっています。
●入院診療
3階の50床ある一般病床は、内に8床の「地域包括ケア病床」を持ち、地域の皆様が、病気になられた時、迅速に、安心して入院いただけるようスタッフ一同心がけております。開業の先生方、小海診療所、国保診療所、介護老人保健施設、介護老人保健施設などの支援病院(緊急の時の入院などに対応)としての役割も、微力ながら果たしております。 4階は、49床の医療保険対応の療養病床であり、近隣の医療機関から患者様をお受けしています。ご高齢の患者様が多く、リハビリテーションは勿論ですが、栄養状態を重視し、小海町の3人の歯科医院様のご協力のもと、訪問での歯科の診療をしていただいており、院内の多職種がチームを作り、栄養サポートチーム(NST)として、定期的に回診を行なっています。