初期臨床研修医について

プログラム責任者
山本 亮
 

佐久総合病院は2014年3月に、総合診療・地域医療を中心とした佐久総合病院(本院)と、高度先進医療や救急医療を中心とした佐久総合病院佐久医療センターに分割して新たなスタートを切りました。
当院での初期臨床研修は、この2つの病院を中心とした病院群を行き来しながら行います。それぞれの病院の特徴を活かしながら、実り多い研修ができるようプログラムを工夫していることが最大の特徴です。本院では、2年間を通じての総合外来研修や1次救急、在宅医療を経験します。佐久医療センターでは、各種専門医療、3次救急を学びます。さらに小海分院・診療所では地域の第一線医療の現場で地域包括ケアについて学びます。このように、いろいろな場を経験し、いろいろな考え方を知ることが医師としての視野を広げることにつながるのではないかと考えています。
指導医層も全国各地の様々な大学出身であることも本院の大きな特徴の一つです。また看護師をはじめとした他職種との距離が近くコミュニケーションがとりやすいのも自慢です。
さらに初期研修修了後も、地域医療から専門診療科での研修まで幅広い後期研修プログラム制度もあり、継続した研修が可能となっています。
是非一度見学に来てください。お待ちしています。




 

     

     

     

 

当院が目指す医師像

将来いずれの方向に進むにせよ、地域社会の生活に目を向け、人を診るという医者としての基本的な姿勢をこの2年間で身につける

研修の概要・特徴

◇ポイント1
2年間を通じて週1回、総合外来において主に初診患者さんの診察と振り返りカンファレンスを行い、確かな診断能力を身につける

 

◇ポイント2
地域の基幹病院ゆえの充実した診療科、豊富な症例数、医師はもちろん多職種で研修医を育てる風土の醸成
<2019年実績>
新入院患者数:17,151名(佐久医療センター)
手術件数(全麻):5,281(3,666)件(佐久医療センター)
救急車受入台数:3,204台(佐久医療センター)
ドクターヘリ出動回数:354回(佐久医療センター)
訪問診療回数:2,509回(佐久総合病院)
臨床研修制度開始時期である昭和43年から臨床研修指定病院として研修医の育成にあたってきています。
新臨床研修制度開始(平成16年)以降、毎年フルマッチしています。

◇ポイント3
佐久総合病院グループ施設であらゆるフィールドを提供
 

 

 

 

 

 

研修内容

 




◇1年次
4/1     オリエンテーション(10日間)
4/10~  ローテーション研修開始
5月     総合外来研修開始 ※通年で週1回 主に初診患者の診断と治療
6月     当直開始 佐久医療センターおよび佐久総合病院の救急外来 ※通年で月6回程度
9月     オスキー(客観的臨床能力評価試験) 
10月   オスキーフィードバック面談

 

 




◇2年次

4月~ 集団健康スクリーニングへの参加 ※通年で月1回程度
             地域医療研修(8週間)で往診 

 

研修方略

A) オリエンテーション
     研修を始めるにあたり、オリエンテーションを行ない、研修医教育委員と検討の上、研修スケジュール(期間割と配置予定)を作成する。
BLSについても研修する。

B) 研修科目と研修期間
     各科の主な研修内容および研修期間は以下の通りである。必修科は全員が研修する。それ以外の期間は、各自の希望に応じて選択可能である。
 

必修科

内科 6ヶ月  主として1年次
病棟勤務を中心に、指導医の下に入院患者を受け持ち、一般臨床医として必要な基本的診察の知識・技能を習得する。内科症例検討会、抄読会、入院死亡例検討会その他の教育行事に積極的に参加する。他に在宅医療に関する研修も可能である。
緩和・終末期医療にも参加し、臨終の立会いを経験する。
総合診療科を1年次に2ヶ月、2年次1.5ヶ月および地域ケア科を2年次0.5ヶ月と下記の各グループの中のいずれかに2ヶ月所属し、研修する。
総合診療科、循環器内科、呼吸器内科、消化器内科、内視鏡内科、腎臓内科、血液内科、神経内科、代謝内分泌、地域ケア科
外科 2ヶ月 主として1年次
一般外科を中心に、外科の基本的診察法と臨床検査の選択と解釈、初歩的手術手技、基本的治療の研修を行う。チーム診療の一員として入院患者を受け持ち、術前検査、手術助手および術後管理まで一貫した研修を行う。経験症例の内から、1例は症例レポートを提出する。また、外科研修修了にあたり、抄読会の中で研修内容などを発表する。
下記のグループのいずれかに属して研修する
心臓血管外科、呼吸器・乳腺、消化器Ⅰ(上部消化管)、消化器Ⅱ(肝胆膵・小児)、消化器Ⅲ(下部消化管)
小児科 1ヶ月以上  主として1年次
初歩的診察、基本的臨床検査の選択と解釈および治療法、小児の救急、薬用量、小児保健などについて研修する。
麻酔科 2ヶ月以上  主として1年次
各種麻酔の基礎知識、麻酔薬の薬理と投与法の習得、術前回診および指導医のアシストによる全身麻酔の実施を行う。
産婦人科 1ヶ月以上  2年次
基本的診察法、異常分娩の鑑別診断、正常分娩介助、出産直後の新生児の処置および蘇生法などについて研修する。また女性特有の疾患に基づく救急医療を的確に鑑別し初期治療を行うための研修を行う。研修の最大の目的は、患者の呈する症状と身体所見、簡単な検査所見に基づいた鑑別診断・初期治療を的確に能力を会得することにある。
精神神経科 1ヶ月以上 2年次
基本的診察法(面接、問診、臨床心理検査等)、病棟患者治療の概要について研修する。
地域医療 2.5ヶ月 1年次、2年次
(1)健康管理部…0.5ヶ月 主として1年次
(2)小海分院…2ヶ月 2年次
予防医療研修としての健康管理部研修、地域医療研修としての小海分院・診療所研修を行う。
救急 3ヶ月
救急医療に必要な知識・技能・態度を身につけるため、救命救急センター、救急外来での研修を行う。救命救急センター研修2か月と救急外来研修を1か月に換算し、救急研修3カ月とする。救急医療全般の基本的な対応能力を身に付けるために、地域の救急医療システムを理解し、急を要する疾患や外傷患者に対して、適切な説明を行いながらその診断を迅速に行い、適切な初期対応を行える診療能力を身に付ける。
(1)救命救急センター(ICU)…2ヶ月 主として2年次
専属として、救急車・ドクターヘリ(同乗可能)の初期対応、救急・集中治療の実際を学び、あわせて救急外来、手術室、一般病棟との連携についての研修を行う。
なお、期間中に消防署に配属の上、救急車同乗研修を行う。
(2)救急研修 …2年間を通して(救急の研修として、1か月分に換算)
救急疾患への対応能力の向上には、1次から3次まで数多くの救急疾患を経験することが重要と考え、1年次の6月から研修修了まで月に6~7回、指導医の監督のもと、副当直として救急外来での研修を行う。副当直にあたって必要な知識を整理するために各科指導医によるカンファレンスも行なわれる。終夜の当直明けには、半日の休みを取る。

選択科

整形外科 一般および救急患者の基本的診察法、基本的臨床検査法、外傷の処置(骨折・亜脱臼の概略、開放創の処置、副木・ギプス固定など)、外来診療、病棟受け持ち(副)および手術助手を行う。
放射線科 各種画像検査法の適応と限界、基本的手技と読影、放射線治療適応の理解と治療の実際(含、治療計画)について研修する。
脳神経外科 基本的診察法、臨床検査法の解釈(頭蓋単純X線、CT、脳血管造影、脳波など)、頭部外傷の処置、意識障害の処置、脳卒中・脳腫瘍に対する診断・治療の概要について研修。外来診療および病棟受け持つ(副)。
皮膚科 基本的診察法、(一般的、湿疹性皮膚炎と真菌症の鑑別)、基本的臨床検査法の選択と解釈(糸状菌検査、パッチテスト、光パッチテストなど)、軟膏使用法などについて研修する。
眼科 基本的診察法(眼底検査、前眼部の観察)、基本的臨床検査法の選択と解釈(眼圧・眼底検査など)、眼科の救急処置について研修し、眼科領域の基本的診察法および処置法を身につける。
泌尿器科 基本的診察法(前立腺触診)、基本的臨床検査法の選択と解釈(検尿、尿路造影)、導尿法、急性尿閉処置などの研修をする。
形成外科 一般および救急患者の基本的診察法、基本的臨床検査法、外傷の処置(熱傷・縫合など)、病棟受け持ち(副)および手術助手を経験する。
リハビリテーション科 リハビリテーション科のチームによるアプローチの実際。脳卒中を主に、急性期から在宅ケアに至る治療の進め方について研修する。
臨床病理部 手術・生検標本の取り扱い・鏡検・細胞診などについて研修する。
緩和ケア内科 患者が苦痛なく療養生活を送ることができるために、緩和ケアの果たす役割について理解し、他の医療スタッフと協力しながら患者の苦痛を全人的に評価した上で、適切に対処する方法を身につける。
国際保健医療科 在日外国人は、言葉の壁や経済的な制約から医療アクセスが乏しく、重症化してから医療機関を受診することがしばしばである。
無料健康相談を通じて予防啓発、早期発見に務めるとともに、海外渡航者外来を通じて渡航医学の知識や、低所得国の感染症動向・医療体制を学び、外国人患者の出身国や文化的背景に配慮しながら、各種制度・社会資源を利用して包括的ケアを実施する能力を身につける。

C)総合外来研修
プライマリケアの習得には、外来での研修が必須と考え、どの科を研修中でも基本的に2年間、週1日総合外来での外来研修を行なう。内科系のCommon Diseaseを中心に指導医の下、医療面接・身体診察・検査指示などを行い、外来での診療能力向上を図る。研修当日の午後のカンファレンスで、その日の症例検討・研修の反省・まとめを行なう。

D)院内外において開催される各種勉強会、カンファレンス、CPC、症例検討会、抄読会などに積極的に参加する。また関連する会議にも積極的に参加する。

E)農村保健研修センターでの研修
希望に応じて受講する。

F)CPCは年間5回程度開催されており、必ず1回は症例提示を行いレポート提出する。また、初期研修中に2例以上の剖検立会いを行うことが望ましい。

G)その他
毎年5月中旬に行われる病院祭や他病院との交流会も行なっている。

初期研修医が参加する主な勉強会・病院行事

 

研修後の進路

◇過去2年間(2018年度・2019年度)の修了生

退職後の勤務先

人数

佐久総合病院・佐久医療センター

12

国立病院機構病院

3

他都道府県市中病院

8

大学病院

9

 

 

施設

◇研修医室
場所:佐久総合病院本院(1・2年目同室)、佐久医療センター(学年で別室、個人用の机あり)
学年関係なく和気あいあいと話すことができます。机や仮眠用ベッド、冷蔵庫等が整備されています。


◇シミュレーション学習室
場所:佐久医療センター
シミュレーション学習室には、フィジカルアセスメント、穿刺、聴診・触診等の各種シミュレーターが多数置かれており、あらゆる研修が実施されています。講義で得た知識を、実際のシーンを再現した状況で繰り返し学ぶことで適切な技術を選択し実施する力を養います。


◇食事環境

職員食堂、レストラン、カフェ、コンビニエンスストアがあります。
 


◇図書室

場所:佐久総合病院本院、佐久医療センター
職員は24時間利用可能です。専従の職員がおり、文献依頼もお受けしています。

 

 

待遇

*雇用形態  :  正職員  
*賃金形態 : 月給
          1年次月額基本給  280,000円
          2年次月額基本給  350,000円
*賞      与 : 前年度実績3.8か月
*通勤手当  :  通勤距離片道2㎞以上より支給
*諸  手  当: 住宅手当、扶養手当、宿日直手当 等
*出張旅費 : 演者として参加する場合は公務出張扱いとし、参加のみの場合は年間上限5万円の範囲内で支給
*有給休暇 : 初年度10日付与
*当直回数  :   月6回程度
*休  日  :   4週7休制

 

Q&A

Q.採用の際、学閥はありますか?
A.ありません。


Q.令和2年度採用初期研修医の出身大学・男女比を教えてください。
A.令和2年度採用の初期研修医出身大学は以下の通りです。
   琉球大1名、信州大4名、大分大1名、旭川医科大学1名、
   慈恵医大3名、弘前大1名、杏林大1名、岩手医大1名、
   島根大1名、埼玉医大1名、東京医大1名

 令和2年度初期研修の男女比は 男性10名:女性6名 です。

当院は昭和43年に臨床研修病院に指定されて以来、多くの大学か  ら臨床研修医を採用しています。令和元年度までに受け入れた初期研修医の数は計495名、研修医の出身大学は全国に及びます。
 
       ※過去の出身大学一覧はこちら


Q.佐久市の地域や環境について教えてください。

A.佐久市は長野県を代表する観光地“軽井沢”の下にある高原都市です。
四方は雄大な山々に囲まれており、自然がとても豊かで空気が澄んでいます。気候は高燥冷涼で寒暖の差が大きいです。降水量は全国的に少なく、晴天率が高い地域です。
市内には大型ショッピングモールやスーパー、飲食店等が多くあります。また佐久市は「日本三大ケーキの街」ともいわれており、市内にはスイーツ店が数多くあります。
軽井沢(アウトレットモールや旧軽井沢銀座等)までは自動車で片道40分程度で行くことができます。また身近に自然豊かな山々が多いので、登山やウインタースポーツ等、趣味の幅が広がるかもしれません。



Q.都内からのアクセス方法について教えてください。
A.北陸新幹線で東京駅から佐久平駅まで80分程です。また上信越自動車道 佐久ICも病院の近くにあり、都内からのアクセスは良好です。

        ※交通アクセスについてはこちら


Q.賃貸住宅の斡旋はありますか?

A.佐久医療センターの近くには築浅の物件が多数あり、病院で斡旋している物件もたくさんあります。


Q.自動車は必要ですか?

A.生活の交通手段は基本的に自動車ですが、市内にはJR小海線やバスが走ってい ます。