日帰り手術センター

特色

 平成12年1月完成の日帰り手術センターは、手術室3室、11ベッドを有する回復室、受付待合室の3部門よりなり、内科及び外科系各科の約50疾患の手術と検査を対象として運営しています。最先端の手術方法及び麻酔法による負担の少ないより安全な治療を目指して、日帰り手術(同日退院)短期入院手術(2~3日入院)での術前から退院後までの管理、看護を主治医、麻酔医、専任の看護師(ケアコーディネーター)が担当します。また平成19年4月より、術前検査センターを開設しました。患者さんにとっては、万全な準備のもと、安心して手術が受けられ、同時に医師・看護師への負担軽減にもなり、大変好評です。今後さらに、対象手術を増やしていく予定です。
 ■日帰り手術センター長:渡辺 仁

診療内容(日帰り手術)

 手術法、麻酔法などの医療技術の進歩により出来るだけ侵襲の少ない、患者さんにやさしい手術が可能になってきました。侵襲が小さければ入院期間はおのず と短くて済み、従来1週間程度の入院が必要だった疾患が、2泊3日や1泊2日入院あるいは文字どおりの日帰り(同日退院)手術で済むようになってきまし た。こういった日帰りや短期入院で行なう手術に対応するため、佐久総合病院では平成12年1月、専用の手術室3部屋、手術当日の術前術後管理を行なう回復 室(11床)、受付待合室の3部門よりなる日帰り手術センターを開設しました。センターでは専任の看護師(ケアコーディネーター)7名が中心になり主治 医、麻酔医と共に術前検査や手術の説明から退院後までを、疾患ごとに作成したクリニカルパスにそって治療、看護を担当しています。

適応疾患

 外 科  胆石症、そけいヘルニア(小児、成人)、肛門疾患(痔核 肛門脱)、自然気胸、
 手掌多汗症、下肢静脈癌、乳腺腫瘍など
 形成外科  皮膚皮下腫瘍、母斑、陥入爪、レーザー治療など
 眼 科  白内障、斜視、翼状片、眼瞼下垂など
 泌尿器科  腎尿管結石症、包茎、前立腺生検など
 歯科口腔外科  埋伏智歯複数抜歯、顎関節鏡手術など
 内 科  心臓カテーテル検査、内シャント術(慢性腎不全)
 整形外科  手根管症候群など

日帰り手術のメリット

日帰り手術や短期入院手術の患者さんにとってのメリットはたくさんあります。代表的なものとしては
 ①早期退院、早期社会復帰
 ②最先端の低侵襲手術
 ③医療費の自己負担減
 ④入院のストレスが少ない
 ⑤院内感染の危険性が少ない
 ⑥専任の看護師の看護管理
が受けられるなどがあげられます。

患者さんの条件

日帰り手術の適応疾患なら、誰もが受けられるという訳ではありません。
術後自宅にて安全に療養していただくための患者さんの条件としては
 ①健康な患者(ヘルシーペーシェント)
 ②生活が自立している
 ③本人が日帰り手術を希望
 ④自宅が病院に近い(車で1時間位)
 ⑤協力者(家人、友人など)がいる
ことなどがあげられます。

こんな人にお勧め

日帰り手術や短期入院手術は押し付けの治療法ではなく、よく理解した上で患者さんに選んでいただく選択 肢の一つであり、特に、
 ①仕事で長く休めない方(自営業、会社員など)
 ②子供や老人がいて家を空けられない方
 ③病室での生活に不安のある方(老人など)
 ④親と長く離れて生活が出来ない子供など
このような方々にお勧めしています。

より安全に安心して

 日帰り手術や短期入院手術において、より安全に安心して手術を受けていただくために、当センターでは術前外来の段階からケアコーディネーターが患者さん 及びご家族の方と関わりをもち、疾患のこと、手術のこと、術後の療養に至るまで詳しく説明しています。また全身麻酔時など必要に応じて、麻酔科医の術前診 察やデータ診を行なっています。センター内回復室においては、緊急時に対応可能なモニター類や器材、薬品などを常設しています。