臨床病理部

特色

 3名の医師から成り、主に病理検査業務を担当しています。医師は病理、臨床検査、細胞診の各専門医の資格を取得しており、日本病理学会と日本臨床細胞学会と日本臨床検査医学会の施設認定を受けています。設備としてはバーチャルスライドシステム、凍結ミクロトーム、自動免疫装置、マクロとミクロの画像ファイリング装置、蛍光顕微鏡、液状細胞診システム、電子顕微鏡、バイオハザード対応解剖室などが備わっています。

担当医師

部長 石亀 廣樹(いしがめ ひろき)
副部長 塩澤 哲(しおざわ さとし)
医師 青柳 大樹(あおやぎ だいじゅ)

 

固 定

 目的とする検査内容によって、採取した生検材料の固定方法と手技が異なる点に特に注意が必要です。出来上がり標本の良し悪Lは固定に負うところが大きい のが実際です。例えば、通常のパラフィン包理のH&E染色では10%フォルマリン固定(約5mmの深さ迄固定できる)ですが、術中迅速検査では乾燥や生食 浸漬を避けて生検体のままでマイナス80℃の瞬間凍結が必要となります。細胞診ではギムザ染色は塗抹標本の送風乾燥固定ですが、一般のパパニコロー染色は 乾燥を嫌い、塗抹後速やかに95%アルコールに入れる必要があります。液状細胞診ではメーカー提供のメタノール固定液を使います。電子顕微鏡では2.5% グルタールアルデヒド固定ですが約0.5mmの深さまでの固定能力であり、固定の際にも技術を要します。

脱水・包埋

 当検査室では電子顕微鏡試料作製以外は自動化されています。

薄 切

 8名の臨床検査技師が交互に薄切業務を担当しています。

染 色

 免疫抗体法試薬は約130種類が揃っております。

鏡 検

 2名の病理医と5名の細胞診検査士が鏡検しております。マクロとミクロの標本についてはスライド撮影以外にファイリング・システムにより、画像データをMOやCD・DVDやバーチャルスライドに落として提供できるようになっています。

剖 検

 地域医療連携の一環として、医療機関からの剖検依頼を受け付けております。剖検料金は有料です。
例年3月下旬に院内剖検例を対象に剖検合同慰霊祭を執り行っています。

その他

 CPCと解剖例検討会、外科病理検討会、腎臓カンファレンス、形成外科皮膚病理検討会を毎月行っております。CPCの予定は地域の医療機関に通知しております。
詳細は当病理検査室(佐久病院内線263)にお問い合わせ下さい。