第2回佐久国際保健セミナーのご報告
第2回佐久国際保健セミナーのご報告
Saku Global Health Seminar 2014 report
2013年に初開催された佐久国際保健セミナー、第2回を迎えた今年は「日本と世界で地域の健康を守るひとを育てる」をテーマとし、2014年8月2日(土)3日(日)に農村研修センターにて開催しました。今回は、遠く九州からもわざわざ参加して下さった学生さん、佐久市の弁護士さん、国際協力機構(JICA)本部職員さん、国際機関の職員さんまで非常に多彩な56名の参加者をお迎えしました。
ショートスピーチ
昨年に引き続き、オープニング後に実施したショートスピーチでは、学生として国際保健に初めて対峙した想いを皮切りに、国際保健を実施する立場としての佐久への期待、北海道で取り組む地域医療と国際保健医療をつなげる取り組みの紹介、まさに悪化しつつあるパレスチナ・ガザ地区の現状が伝えられ、そして国連からの本セミナーへの期待が述べられ、盛大にスタートしました。
ショートレクチャー
その後、第2回のテーマに基づき下記のショートレクチャーが行なわれました。
①健康はコミュニティで守る~インドネシアのプライマリヘルスケアの事例から~:中村安秀教授
②フィリピン レイテ分校における人材育成システム:大澤文護教授
③旧八千穂村における衛生指導員の活躍とその後:松島松翠名誉院長
自然と各講師のお話から、途上国での取り組みと衛生指導員育成の類似性、そして「地域の健康は地域住民が作る」という共通したメッセージに参加者から多数の質問が寄せられ、休憩時間も講師を多くの人が囲む姿が印象的でした。
ワークショップ
ワークショップでは、南相木村、ネパール、ザンビアのノンフィクションのシナリオを各グループ(5−7人)に分かれ、問題分析とプロジェクト立案を実施しました。グループの中には、国際保健にこれから携わりたいという学生さんから、既に多くの経験をお持ちの専門化の方々が入り交じり、プロジェクト立案について語られたり、現地での経験を共有に驚きの声が上がることもありました。中にはこっそり懇親会を抜け出し、夜遅くまで取り組むグループも見られました。
懇親会
21時より行なわれた懇親会は会場はいっぱいとなり、熱気に溢れる中、国際保健委員会を支えるベテラン勢からの激励の言葉を受け、盛大な乾杯とともにスタートしました。語っても語り尽くせないとばかりに、深夜にまで及んだ懇親会は予想以上のアルコールの消費量がその盛り上がりを代弁してくれていました。
プレゼンテーション
2日目は、懇親会の疲れが見える中、各グループがそれぞれオリジナルのアイデアを独自のプレゼン手法にて参加者と講師の前で披露しました。今回は、最も参加したいプロジェクトに全員が1票づつ入れる方式をとり、優勝を競いました。
クロージング
クロージングでは、当院医療センター長の渡辺仁が、投票により決定した優勝チームに「愛こそが最高の技術」の色紙が一人一人に贈呈されました。また、参加者の方々に対して、つい現状維持を選択することが多いが、今回のような新しいアイデアや力が社会を変えていく、必要なものであると激励の言葉をかけられました。