X線CT検査による実効線量測定について
佐久病院の医療被ばく低減措置
X線CTの線量測定結果と診断参考レベルについて
医療における放射線の利用は、診断や治療に不可欠なものとなっています。放射線の利用は、患者さんに便益をもたらす適切かつ必要なものであり、放射線の使用は、患者さんの状態や検査装置に応じて適切に管理して行われます。それらは、正当化・最適化と呼ばれるもので、医療被ばくが許容される理由とされています。医療被ばくの最適化のために、国際放射線防護委員会(ICRP)は1996年に、診断参考レベルを利用することを推奨しました。
日本医学放射線学会などの関係学会および団体は、2015年6月7日に、X線CTなど放射線を使う医学検査による被ばくを抑える目安となる診断参考レベルを公表しました。これは、必要以上に放射線量が高くなっている場合に、ICRPの勧告をもとに、それを減らすための参考値とするものです。
当院では、診断参考レベルの公表を受けて、X線CT検査による吸収線量を測定しました。その結果、別表に示すように、当院の線量は診断参考レベルと比較して適正であることが確認されました。CT以外の一般X線撮影や核医学検査についても同様に適正であることを確認しています。
当院は、今後も適正な放射線量で検査を実施し、安全を重視した診療を行います。また線量管理だけでなく、撮影手順の適正化や品質管理にも役立てていきます。
2015年6月19日
X線CTにおける放射線量測定結果と診断参考レベル(99.6KB)