乳がん

乳がん

1.乳がんの治療について

乳がんの治療は、乳がんがある乳房と腋窩(腋の下)のリンパ節に対する治療と、再発を予防する(減らす)治療の2つからなります。

①乳がんがある乳房と腋窩(腋の下)のリンパ節に対する治療と

手術には乳がんのあるところだけを取り除き、乳房を残す乳房温存術と、乳房をすべて取り除く乳房切除術があります。乳房内のがんの広がりの程度によって乳房温存術ができるかできないかが決まります。乳房切除術になる場合には、乳房と同じような形、大きさの膨らみを手術で作る方法があり、乳房再建と言います。乳房温存術、乳房切除術、どちらも治る率(生存率)は同じです。
乳房温存術では手術後に放射線の治療が必要です。通常5~6週間かかりますが、短縮できることもあります。乳房切除術では放射線の治療はしないことが多いですが、リンパ節移転が多いなどや、がんが進行している場合には行います。
腋窩のリンパ節はセンチネルリンパ節生検という方法で手術中に転移があるかどうかを調べます。リンパ節をすべて取り除く(郭清する)と腕がむくむなどの後遺症が起こることがあるので、リンパ節に転移がないわずかの時は郭清しません。

②再発を予防する(減らす)治療

ホルモン療法と化学療法(抗がん剤)があります。がんの性質、薬が効きそうかどうか、再発の危険性、年令、ご本人の希望を考えて治療の内容を決めます。再発の危険性はリンパ節転移の有無、がんの性質などから推測します。
ホルモン療法は、がんの性質の1つであるホルモン受容体を調べることによって、効くかどうかがわかります。閉経前か閉経後かによって使用する薬剤、期間が異なります。化学療法も再発の危険性、年令等により使用する薬剤、期間が異なります。手術前に行うこともあります。

2.当院での治療実績(2015年1月~12月)