外科治療

外科治療

外科治療では手術でがんを治すことを目指します。治る割合(治癒率)を上げるためには、がんの拡がりを手術前に正しく診断して、がんのある範囲を正確に切除してすることが必要です。

佐久医療センターには、がんの診断に不可欠な最新のCT,MRIだけでなくPET/CTの設備があり、手術前の診断の向上につながっています。機械、設備だけでなく、診断する放射線科医師、内科系医師と治療する外科系医師の連携も、治療成績を上げるための鍵になります。両者の間でカンファレンス、キャンサーボードが開かれ、手術方法に関して意見にかわされ、適切な治療へ導かれています。

また外科治療においてはがんを治すだけでなく、手術による障害、後遺症を減らすことも非常に重要になります。内視鏡を使った鏡視下手術(腹腔鏡下手術、胸腔鏡下手術)では、小さな傷(切開)ですむため、手術後の痛みが軽くなり、術後腸閉塞の発生が減ります。そして外科治療の限界を見極め、過信しないことも大事なことです。常に最新の治療成績に注目して、成績が変わらなければ体に負担の少ない縮小した手術を選ぶようにしています。

手術ではありませんが、外科的治療の中には内視鏡治療も含まれます。手術することなく内視鏡だけを使ってがんを取り除く方法です。手術に伴う合併症を避けることができ、早期のがんに対して理想的な治療法です。
外科治療だけ行うのでなく、他のがん治療法を組み合わせることにより、治癒率は明らかに向上します。外科治療、放射線治療、抗がん剤を合わせたがん治療(集学的治療)が必要な場合には、診断、治療に関わる医師が集まり、意見を出し議論します。がん診療センターとしての佐久医療センターの重大な役割です。

手術件数

  2012年 2013年 2014年 2015年
胃がん 115 103 83 117
大腸がん 183 158 173 174
肝臓がん 27 24 45 44
肺がん 104 101 98 100
乳がん 121 152 131 162