脳卒中・循環器病センター
【脳卒中部門】
●特色
脳卒中センターは主に脳神経外科が担当し、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)に対する診察、検査、治療を行います。
また、リハビリテーション科の協力のもと、早期からリハビリテーションを開始して社会復帰を目指して治療いたします。
●診療内容
脳卒中に対する緊急の診療は24時間、365日、いつでも対応可能です。
センター開設に伴い最新式CT、MRIが導入され脳卒中の診断がより充実した体制となりました。
脳梗塞は発症から治療までの時間が短いほど治療の効果が期待できます。特にt-PAによる強力な血栓溶解療法は発症から投与までの時間が4.5時間までと限られており、症状が出現した場合はなるべく早期に受診されることをお勧めします。
また、血管の閉塞や狭窄に対して慢性期における血管吻合術、頚部頚動脈内膜剥離術、頚動脈ステント留置術などの外科治療も施行しています。
脳出血では、開頭血腫除去術、内視鏡的血腫除去術を病態に応じて施行しています。
くも膜下出血につきましては、脳動脈瘤が原因の場合には、脳動脈瘤の部位、大きさ、形に応じてクリッピング術またはコイル塞栓術を施行しています。未破裂脳動脈瘤につきましても同様に脳動脈瘤の部位、大きさ、形に応じてクリッピング術、コイル塞栓術を施行しています。クリッピング術においては、帯状除毛で退院時には手術をしたことが分からないように、美容形成面にも力を入れています。
その他、脳外科としては、頭部外傷に対して必要時には迅速に緊急手術を施行するとともに、複合外傷に対しては、他科と協力し、集中治療室にて集学的に治療を施行します。
脳腫瘍は、髄膜腫や聴神経腫瘍などの良性腫瘍の手術治療や、転移性脳腫瘍、脳原発の悪性脳腫瘍の手術、放射線、化学療法を行っております。手術時にはナビゲーションシステムや超音波エコーを用いての正確な脳腫瘍摘出を目指し、悪性脳腫瘍の摘出に際しては、5-ALAを用いた術中蛍光診断も併用して摘出率の向上を目指しています。また、積極的に頭蓋底外科手術を用いた摘出率の向上も目指しています。
また、下垂体腫瘍につきましては毎月の第4水曜日の午後に群馬大学脳神経外科学教室講師の登坂先生に来ていただき、『脳下垂体外来』を行なっております。
手術が必要な場合は登坂先生の協力のもと内視鏡的脳下垂体腫瘍摘出術を施行しています。
紹介時のお願い
脳神経外科疾患の急性期診療を、主に診療させていただきます。
受診にあたっては、救急疾患は、直接の受診も可能です。
また、他院にかかりつけの方は、まずはそちらにご相談ください。
紹介状をご持参いただければ、よりスムーズな診療が行なえ、適切な検査・治療に結びつき、大変役に立ちます。なお、緊急の場合は、直接お電話をいただければ、迅速に対処いたします。
【循環器病部門】
●特色
また、東信地域基幹医療施設の循環器医療チームと連携し、東信地域全体の循環器医療の質向上をめざすとともに、補助人工心臓治療やカテーテル的大動脈弁置換術などの最先端の医療では、全国トップレベルの医療機関と連携し、長野県の患者さんに遠方まで行かなくても満足のできる医療提供を目標としています。
●診療内容
疾患の診療上、診断は大切な機能であり、各種診断装置を駆使した診断能力の向上は循環器病センターのめざす重要な部分です。医療センターでは各種放射線装置、超音波検査装置ほか、最新かつ高度の診断装置が導入されています。心エコー検査は、弁膜症を中心とした心臓構造異常を生ずる心疾患をはじめ、すべての心臓疾患の診断になくてはならない診断装置ですが、高度な診断機能をもつ3D画面構築の可能な機器で診断を行っています。冠動脈疾患では、最新の320列CT検査装置を用いた冠動脈CT検査が外来診療で可能であり、これまでのカテーテル検査の前段階、あるいは別の見方のできる検査として、大変力を発揮しており、複合的に検査を行うことにより、より精度の高い診断をめざしています。MRI、シンチ検査、PET検査等も高度の診断機器が導入され、さらに心臓以外の大動脈、末梢動脈、静脈疾患などにおいても、最新の設備で対応しています。
血管造影室
これらの最新装置を駆使した診断のもとに、当院では適切で質の高い医療を提供します。
ハイブリッド手術室
また、循環器疾患では運動療法の重要性が近年大変注目されています。当院においても、従来入院中でしか行うことのできなかった運動療法(心臓リハビリテーション)を退院後もできるよう、リハビリテーション専門外来を開設しました。また、定期的に心臓病教室も開催しています。さらに、今後は重度の心不全患者さんや、ご高齢の患者さんたちの自宅での生活を少しでも質の高いものにするため、訪問看護などとも積極的に連携していきたいと考えていいます。