耳鼻咽喉科
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診療内容
特色
鼻副鼻腔疾患、中耳疾患、頭頸部外科領域と幅広い範囲に対して外来診療を行い内視鏡、最新の顕微鏡など先端の医療機器を駆使し高度の医療を提供する体制となっています。また内視鏡下鼻内手術、中耳疾患に対する聴力改善手術を中心とし、毎週5-11件の手術が施行されています。術後も早期の退院のための工夫により入院期間の短縮がなされています。平成27年度の総手術件数は833件でした。
診療内容
耳科手術は慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎に対する鼓室形成術、および耳硬化症に対するアブミ骨手術をはじめ、open cavity problemに対する外耳道後壁再建術(乳突充填術)や耳小骨奇形、外傷性耳小骨損傷、側頭骨骨折などほぼすべての領域をカバーしています。特に真珠腫性中耳炎に対する鼓室形成術は外耳道後壁を保存する術式(外耳道後壁保存型鼓室形成術・closed method)をできるだけ行っており、生理的な耳の形態を保つように心がけています。手術時間は症例により異なりますが、一般の真珠腫に対する鼓室形成術は約2時間で、平均入院日数は約7日間です。また最近では、真珠腫の進展範囲が小さいものやアブミ骨手術、耳小骨奇形などは症例によっては内視鏡下で耳内より手術を行っており、入院期間が短縮しています。これらの耳科手術は毎週水・金曜日に行っています。
鼻科手術においては主に慢性副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症、副鼻腔嚢胞、副鼻腔乳頭腫などの良性腫瘍に対して内視鏡下鼻内手術を行っています。内視鏡下鼻内手術件数は左右・種類を分ければ年間500件にのぼり(平成27年度)、手術数を保っております。内視鏡下鼻内手術は週2回、水・金曜日に施行しており、手術時間は約1.5時間で、平均入院日数は約6日間です。ナビゲーション装置も導入され、複数個の副鼻腔嚢胞や前頭洞手術、副鼻腔腫瘍、外傷など、より難治例でも安全に手術が行えます。
声帯ポリープやポリープ様声帯に対する手術で、外来手術は困難な症例では全身麻酔下に顕微鏡あるいは内視鏡下喉頭微細手術を行っています。
顎下腺、耳下腺、正中頸嚢胞、側頸嚢胞などの良性腫瘍に対して手術的治療を行います。副損傷の発生予防に最大限の努力をするとともに、術後の審美的改善にも心がけています。悪性腫瘍に対しては、対応可能な症例は手術を含め治療しております。また、放射線科と協力し放射線療法も行っております。スタッフ数の兼ね合いもあり、当院で対応困難な症例は、大学病院やがん専門施設に紹介させていただいています。●耳科手術
慢性中耳炎や中耳真珠腫に対する鼓室形成術では、外耳道後壁保存した聴力改善手術を行っております。耳硬化症や耳小骨奇形に対するアブミ骨手術、耳 小骨形成術では、これまでの治療成績の評価を行った結果改良した手術法を選択し、難聴の改善が90%以上の症例でみられます。
●鼻副鼻腔手術
当科では経上顎洞的手術はほとんど行っておりません。内視鏡下鼻内副鼻腔手術法と独自の鉗子類により、より安全により確実な手術を行っております。副鼻 腔乳頭腫などの副鼻腔良性腫瘍、副鼻腔嚢胞に対しても内視鏡下鼻内手術で行い、最新のナビゲーションシステムを併用することによって、難治症例に対しても 安全に手術が行えます。
JA佐久浅間 耳より情報 副鼻腔炎(蓄膿症)とは●頭頸部腫瘍(良性腫瘍)
主に甲状腺、顎下腺、耳下腺、側頸嚢胞などの良性腫瘍に対して手術的治療を行います。副損傷の発生予防に最大限の努力をするとともに、術後の審美的改善にも心懸けております。