整形外科

  • 診療内容

    特色

    麻痺を有する脊椎疾患や重度外傷など、緊急性と重症度の高い患者さんの治療が行えるよう人員と設備と技術を有しています。一般的な外傷や疾患についても最新技術の習得に努め、より安全で侵襲の少ない手術を実施して、早期に社会生活に復帰できるようサポートいたします。

    診療内容

    ●脊椎疾患

    頚髄症、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症などの変性疾患の治療を中心に脊椎疾患全般にわたる診療をしています。平成27年度の脊椎手術は277件でした。内視鏡を用いた椎間板ヘルニア摘出手術・バルーン式椎体形成術(BKP)など最新の治療法を導入する一方、坐骨神経痛や頚部神経根症に対する各種の神経ブロック治療、骨粗鬆症や「腰曲り」に対する保存的治療にも力を入れています。従来は脊椎の手術は大手術とされていましたが、大部分の脊椎手術では手術後1~2日で座位・歩行ができ、入院期間も、手術してから2~3週間と短くなっています。なお、2015年度より脊椎外科専門医が3人での診療体制となりますので、より一層の手厚い加療が可能となっています。

    ●上肢疾患

    骨折、脱臼、腱断裂、神経断裂などの怪我に対しては必要な手術を迅速に行うとともに、患者さんの生活や必要性に応じた保存療法にも力を入れています。神経断裂・腱断裂や絞扼性神経障害、手指変形性関節症など専門医の加療が望ましい場合には日本手外科学会認定専門医が対応します。

    ●関節外科

    関節外科専門の常勤医はおりませんが、股関節外科医が毎週火曜日と隔週の金曜日、膝関節外科医が月に1~2回外来診療を行い、人工関節や関節鏡手術も行っております。平成27年度の人工股関節は61件、人工膝関節は8件でした。

    ●外傷

    当院は3次救急に対応しており、他科と連携し、軽症例から重症例まで幅広く受け入れています。整形外科医が常時2名以上待機の体制をとり、夜間・休日の開放骨折・脊髄損傷・多発外傷にも迅速に対応できるようになっており、手術室・麻酔科医の協力のもと、必要に応じて緊急手術を行っています。
    高齢者の大腿骨骨折に関しては、低侵襲手術を積極的に取り入れ、術後早期の日常生活への復帰に努めています。合併症のある患者さんに対しては、他科のサポートのもと、できるだけ安全に早期手術・早期リハビリを行い、安静期間を最短として合併症の発生防止に努めています。

  • 取り扱っている主な疾患

    ●脊椎疾患

    椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、頚椎症性脊髄症、腰曲がり、脊髄腫瘍、脊椎損傷、脊髄損傷など

    ●上肢疾患

    手根管症候群、肘部管症候群、神経・腱・靱帯損傷など

    ●外傷

    骨折、脱臼、農機具損傷、交通外傷など

    ●関節疾患

    変形性股関節症、変形性膝関節症など

  • 実績

    平成27年度実績(集計期間:平成27年4月1日~平成28年3月31日)

    患者数
     外来初診患者数 1,308
     新入院患者数 970

    ●手術件数

    手術 術式など 件数
    脊椎 頚椎 52
      胸椎 29
      腰椎 187
      抜釘・その他 7
    上肢 外傷 154
      末梢神経障害(手根管症候群など) 50
      腱鞘切開 18
      炎症性疾患 11
      腱板断裂 1
      抜釘 53
      その他 11
    下肢 膝・足外傷 108
      股関節外傷 105
      骨盤外傷 16
      人工股関節置換術(THA) 56
      人工膝関節置換術(TKA) 10
      下腿骨切り術 3
      股関節骨切り術 1
      抜釘 66
      その他 19
    スポーツ 膝関節鏡手術 5
    腫瘍 良性腫瘍 9
    合計   971

    ●DPCデータ                                         (入院患者さんが入院期間全体を通じて治療した傷病のうち、最も「人的・物的医療資源を投入した傷病名」です)

    主要診断群、疾患名の大分類  件数
     筋骨格系疾患 514
     外傷・熱傷・中毒 348
     神経系疾患 10
     腎・尿路系疾患及び男性生殖器系疾患 5
     消化器系疾患、肝臓・胆道・膵臓疾患 3
     皮膚・皮下組織の疾患 3
     呼吸器系疾患 3
     循環器系疾患 3
     血液・造血器・免疫臓器の疾患 2
     女性生殖器系疾患及び産褥期疾患・異常妊娠分娩 1
     その他 19
    910

  • 医師紹介

  • 紹介時のお願い

    ・緊急を要する患者様(脊髄麻痺、下垂足、馬尾性排尿障害、転移性脊椎腫瘍、開放骨折、手・指の切断、血管損傷、脱臼、重度の感染などの場合)は、直接整形外科医にお電話ください。
    ・リウマチの診断や内科的加療に関してはリウマチ・膠原病内科に紹介をお願いします。
    ・ご紹介の際、最近の画像のほかに同部位の過去の画像がありましたら、全て同梱していただくようお願い申し上げます。
    ・骨軟部の腫瘍に関しては、対応できかねる場合があります。