国際保健委員会ニュース №5

退職せずに国際協力できる現職参加制度が始まります

「世界の人々の健康に貢献したい」そんな気持ちで医療者を志した職員のみなさんを応援する仕組みが、当院でも使えるようになります。佐久病院の職員の身分のまま、青年海外協力隊などの国際協力活動に参加できる「現職参加制度」の採用が2月20日の管理者会議で承認されました。 
 今までは一旦、日本国内の職を辞してから、こうした国際保健協力に従事することが通例でした。しかし、派遣期間中の身分保障がなく、帰国後の就職先がなかなか見つからないことなどから、参加のハードルが高いのが実情でした。 
 青年海外協力隊の現職参加制度を採用することで、給与や社会保障費がJICAから病院に補填され、また海外で貴重な経験を積んだ人材が、再び佐久病院に戻ってその学びを他の職員と共有することも期待されます。実際に運用を始めると、様々な課題に直面すると思いますが、まずは一歩前進のご報告です。

レイテ分校仮設校舎で再出発

自分たちの手でプレハブ校舎を建てる生徒らに、壁掛け時計を贈りました
自分たちの手でプレハブ校舎を建てる生徒らに、壁掛け時計を贈りました

2014年2月8日から11日まで、レイテ分校友の会のメンバー(スマナバルア博士・WHO、大澤文護教授・千葉科学大学、加藤琢真医師・マヒドン大学、座光寺)でレイテ分校の再建状況と、当会からの約450万円の支援金の用途を確認するために現地を訪問してきました。 百聞は一見にしかず、被害は伝え聞いた事態を遙かに上回る深刻さでしたが、一方で、一日でも早く授業を再開するべく奔走する教授陣や学生達の熱気も、日本からではうかがい知ることができないものでした。 私たちがレイテ分校を訪れた9日は、台湾系の仏教系慈善団体が寄付したプレハブ校舎を、生徒や教員たちが自分たちで組み立てているところでした。当会からの支援金は今までに約100万円が基礎工事の資材調達に使用され、今後寄宿舎のベッド、配電設備、教科書、人体模型の購入などにあてられます。支援金が有効に活用されるよう、3重の見積もり提出と、レイテ分校同窓会による見積もり金額の妥当性評価を行っています。 バディー・デスチュラ分校長は、「友の会からの支援金がまず始めに私たちの手元に届き、再開が一気に加速した」と強調なさいました。支援金を寄せて下さった皆様への説明責任に配慮しながら、現地のニーズに迅速かつきめ細やかに対応するべく、これからも努力して参ります。 2月18日、仮設校舎で一部の授業が再開したとの報告を受けました。改めて皆様からの暖かいご支援に感謝を申し上げます。

(座光寺)

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JA長野厚生連佐久総合病院 国際保健医療科・国際保健委員会
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内線272(図書室・土屋)

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