緩和ケア

緩和ケア

「緩和ケア」というと、終末期の医療や看取りの医療といった、いのちの終わりが近づいたときに行われる医療・ケアであると思われているかもしれませんが、それは違います。
緩和ケアは世界保健機関（WHO）によって以下のように定義されています。

この定義を見ても分かるように、緩和ケアの対象は、「生命を脅かす病に関連する問題に直面している患者と家族」であり、終末期のがん患者さんだけが対象となるわけではありません。
病気になると、痛みをはじめとしたからだのつらさだけでなく、不安になったり、うつうつとした気分になったりといったこころのつらさ、仕事を休まなくてはならなくなったり、これまでと同じような生活を送れなくなることによるつらさなど、さまざまな苦痛（つらさ）が出現します。そういった様々なつらさを和らげるお手伝いをするケア、それが緩和ケアなのです。
患者さんやご家族の苦痛を和らげる「緩和ケア」は基本的には全ての医療従事者が提供すべきものです。しかし、基本的な緩和ケアを行っても和らげることが難しい苦痛がある場合には、緩和ケアの専門家がお手伝いすることが必要になる場合もあります。当院では、緩和ケアチームという医師・看護師・薬剤師・心理士・MSWからなるチームが専門的緩和ケアを提供しています。