がんの診断と診療について

放射線治療

放射線治療

特色

放射線治療は手術、抗がん剤とともに“がんの3大療法”とされています。放射線治療は手術と同じく、がんとその周辺に対する局所治療です。局所療法のため 副作用が少なく、それも大部分は治療後一か月から二か月で自然に治まります。また手術と異なり臓器を摘出しないため、身体の負担が少なく、臓器を温存することができます。通常、放射線治療の適用となる疾患はほぼ全ての悪性腫瘍です。

また、放射線治療は外科手術、化学療法、ホルモン療法などと組み合わされ、集学的治療の一環として利用される場合もあります。身体にやさしい治療のため、高齢者や手術ができない方も受けることが出来、生活の質を維持できる治療と言えます。

特色

放射線治療は100年以上前からがん治療に用いられ、長い歴史があります。近年放射線生物学や放射線治療機器、コンピューター等の発達により、急速に進歩しています。周囲の正常組織にはできるだけ放射線をあてず、がんにはより多くの放射線を照射することが可能となっています。これにより副作用の少ない放射線治療が実現しています。現在行われている治療技術として、画像誘導放射線治療(IGRT)、定位放射線治療(ピンポイント照射)、強度変調放射線治療 (IMRT)などの外照射や画像誘導小線源治療(IGBT)などの小線源治療があります。また、それ以外には陽子線治療や重粒子線治療などの粒子線治療や、ホウ素捕捉療法(BNCT)などの特殊な放射線治療もあり、特定の施設で治療を受けることが出来ます。

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IMRT

強度変調放射線治療

IMRT

IMRT

強度変調放射線治療 intensity-modulated radiotherapy ; IMRTは最新の高精度放射線治療の一つです。高精度放射線治療とは、目標の領域に高度な正確さ(高精度)をもって放射線を集中させて行われる治療方法のことです。 これまでの放射線治療では照射範囲におけるX線強度は均一でしたが、IMRTでは照射範囲内のX線強度を場所ごとに設定して照射することで、任意の線量分布を作ることが可能となりました。

正常臓器が腫瘍の近くに存在するがんでは、副作用が問題となりますがIMRTにより負担を軽減することが可能です。このため、IMRTは従来の照射法と比較して、より負担の少ない“身体に優しい治療”と言えます。例えば、頭頸部がんは、従来の照射法では唾液腺、特に耳下腺が被曝することで唾液量が極端に減少し、治療後も唾液量の回復はほとんどありませんでした。しかしIMRTでは耳下腺の線量を落とすことができるため、唾液量は一時的に減少するものの治療後数カ月程でほぼ治療前の唾液量まで回復します。このように、IMRTはより効果的な照射方法であると考えています。  当センターではIMRTの専用機であるトモセラピーを導入し、IMRTに対応しています。

トモセラピー

トモセラピー TomoHDA

IGBT

画像誘導小線源治療

小線源治療室

小線源治療室

小線源治療は線量集中性に優れた照射方法です。特に子宮頸癌の場合、局所制御を目指す上で大きな役割を果たしています。子宮頸癌に対する腔内照射では、従来から正側2方向のX線撮影に基づく2次元治療計画が行われて来ました。これに対し、MRIやCTなどを用いた3次元治療計画に基づき小線源治療を行うのが画像誘導小線源治療 (IGBT)です。

本邦では1987年に、アプリケータ装着状態で撮像されたMRI画像と線量分布図の合成が報告されました。近年では、巨大不整形腫瘍に対する局所制御の向上を図るために、腔内照射と組織内照射を併用した小線源治療法の有用性も報告されています。
当センターでは、In-room CTを用いた同一寝台により、IGBTに対応した小線源治療装置を備えています。

IGBT

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