●COPDをはじめとする慢性呼吸器疾患
COPDの診療は効果の高い気管支拡張薬の開発・普及によりかつての悲観的・消極的なものから脱して、積極的薬物治療を行い、身体活動性を高める方向となっています。ACOS(喘息COPDオーバーラップ症候群)概念の導入、GOLD/ABCD分類などにより、治療方針も分類化されています。
最重症例には在宅酸素療法を行っています。
●喘息
吸入ステロイド治療の普及により、喘息発作による救急外来受診や増悪による入院は減りました。しかし、非典型的な経過で診断がむずかしいケースもあり、長引く咳などで、いくつもの医療機関に受診してきた方が、喘息の診断確認で解決することがあります。
喘息の診断は、特徴のある病歴に注目し、気管支拡張治療と組み合わせた呼吸機能検査の反応や変動で確認します。
吸入ステロイド薬をほぼ全例に使用し、重症度に応じて治療ステップを上げています。
●呼吸器感染症
市中肺炎、非結核抗酸菌症、気管支拡張症などの慢性呼吸器感染症など。
●間質性肺疾患
間質性肺疾患の診断・治療は主に佐久医療センターで行っていますが、治療方針確立後、臼田への通院が便利な方のフォローは本院で行います。
●閉塞性睡眠時無呼吸低呼吸症候群・OSAHS
自宅で検査の行える簡易睡眠呼吸検査(簡易PSG)と、1泊入院で検査を行う睡眠ポリグラフイー(精密PSG)を組み合わせて診断を行っています。精密PSGは週2回、総合診療科の協力を得て本院で行なっています。無呼吸低呼吸指数が20以上の中等症から重症のOSAHS患者さんで、眠気が強い、眠りが浅く頻繁に覚醒してしまう、起床時につかれがのこるなどの症状がある方には在宅CPAP治療を推奨しています。在宅CPAPは外来導入または1泊入院で導入しています。在宅CPAP治療が軌道にのった患者さんの継続治療はできる限り、近隣のかかりつけ医にお願いしています。軽症例には、歯科による口腔内装具(マウスピース)による治療も行っています。
睡眠時無呼吸専門の外来は、予約制で本院総合診療科外来で行っています。(担当医は木村です)
●肺癌
肺癌の診療は、主に医療センターで行っています。
●在宅酸素療法
臼田地区や本院への通院が近い在宅酸素療法の患者さんを診療します。