【本院】1月20日からペインクリニック科で「帯状疱疹ワクチン」接種を開始します
2020年1月20日から、佐久総合病院(本院)のペインクリニック科において、50歳以上の方を対象とした帯状疱疹ワクチンの接種を始めます。
(これまでも内科ワクチン接種外来で行なっておりましたが、ペインクリニック科を接種窓口として行なってまいります。)
水ぼうそうにかかったことがある方は、水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫を持っています。
しかし、加齢とともに弱まってしまうため、ワクチン接種で免疫力を強化させ、帯状疱疹の予防をサポートできます。
また、接種によって、帯状疱疹を完全に防ぐことはできませんが、発症しても軽症で済むと報告されています。
詳しくはペインクリニック科窓口もしくはお電話にてお問い合わせください。
予約方法 | ペインクリニック科窓口もしくはお電話でお問い合わせください。 佐久総合病院(本院)代表電話:0267-82-3131 |
接種対象 | 50歳以上の方 |
費 用 |
① ビケン水痘ワクチン(皮下注)1回接種6,600円 ② シングリックス(筋注) 2回接種 1回22,000円×2回=44,000円 ※健康保険の適用はないため自費診療となります。 ※医師の診察で接種不可と判断された場合は診察料(3,300円)のみ費用がかかります。 |
受診から |
1.ワクチン接種のご説明を行なったうえで使用するワクチンの選択と取り寄せを行います。 そのため、まずは電話でご予約のうえ、ペインクリニック科外来をご受診ください。 (既往症などにより、ご希望されるワクチンを使えない場合もあります。) 2.そのうえで、接種は毎月第1・3・5水曜日:午後13時30分~16時00分に行います。 ※接種後は30分程度外来の中で経過を診させていただきます。 |
1. 帯状疱疹とは?
「帯状疱疹」は、身体の左右どちらか一方の皮膚に、痛みを伴う帯状の発疹が出現する病気です。
50歳を超えるとより発症しやすく(図1)、80歳までに3人に1人の方が発症するとされています。
多くの方は、症状は数日から数週間程度で改善します。
しかし、一部の方は、髄膜炎や失明などの重度の合併症を起こしたり、特に50歳以上の方のうち20%の方は、痛みだけが長期にわたり持続する「帯状疱疹後神経痛」を発症するとされています。
図1:帯状疱疹の年齢別発症率
2.帯状疱疹の原因は?
帯状疱疹の原因は水ぼうそうと同じ「水痘・帯状疱疹ウイルス」です。
水ぼうそうは、ほとんどの方が子どもの頃にかかったことがある病気ですが、実は治ったあとも身体の中にはこのウイルスが潜んでいます。
普段は免疫力により活動が抑制されていますが、加齢やストレスにより免疫力が低下したときにウイルスが再活性化して帯状疱疹を発症します。
3. 帯状疱疹を予防するには?
帯状疱疹は身体の免疫力が低下したときに発症するため、免疫力を下げないように普段から規則正しい生活をこころがけることが大切です。
また、発症させないための予防として、帯状疱疹ワクチンの予防接種が有効とされています。
4. 帯状疱疹ワクチン
帯状疱疹ワクチンの対象は50歳以上の方で、下記の2種類からワクチンからお選びいただきます。
ただし、持病や飲んでいるお薬の内容によっては(1)は接種できないこともあるので、初回の受診の際に確認させていただきます。
(1)ビケン水痘ワクチン
水ぼうそうワクチンと同様の生ワクチンです。そのため、以下にあげる方は接種できません。
①ステロイドや免疫抑制剤、抗がん剤など免疫抑制をきたす薬剤を使用している方
②免疫機能の異常や免疫抑制をきたすようなご病気をお持ちの方
③カナマイシンやエリスロマイシンでアレルギーの既往がある方
④妊娠中の方
効果は(2)にあげるシングリックスには劣りますが、費用は比較的安価です。
効果 :帯状疱疹のリスクを50~70%、帯状疱疹後神経痛のリスクを67%程度下げる
接種部位 :皮下注射
費用 :6,600円×1回(税込)
(2)シングリックス
2020年1月に発売になった新しいワクチンで、効果はより高いのですが、費用が高価です。
効果 :帯状疱疹のリスクを90~97%、帯状疱疹後神経痛のリスクを85~100%程度下げる
接種部位 :筋肉内注射
費用 :1回22,000円×2回=44,000円(税込) (2カ月あけて2回接種します)