臨床工学科について
当院の臨床工学科は、専門職として十分な知識、技術を医療の場に提供することを理念とし、平成7年に設立されました。現在13名体制で佐久総合病院(本院)、小海分院の中央機器管理業務、手術室業務や血液浄化業務を中心に行なっています。
平成7年(1995年) | 臨床工学科設立。臨床工学技士6名体制。 手術室業務、血液浄化業務、ICU業務、高気圧酸素業務、小海診療所透析業務を担当。 |
平成10年(1998年) | 心臓カテーテル業務開始。臨床工学技士7名体制。 |
平成11年(1999年) | 中央ME室開設。医療機器管理業務、人工呼吸器業務開始。 |
平成17年(2005年) | 小海分院新築時に診療所より透析室が移動。臨床工学技士10名体制。 |
平成20年(2008年) | ペースメーカー関連業務開始。臨床工学技士15名体制。 |
平成22年(2010年) | 補助人工心臓(VAS)業務開始。臨床工学技士22名体制。 |
平成26年(2014年) | 分割移転により医療センター開設。 臨床工学科も佐久医療センター、本院に分かれる。臨床工学技士34名体制。 |
当院の認定資格
医療従事者の一員として知識および技術レベルの向上のため、臨床工学に関する専門学会や研究・研修などへも積極的に参加しています。各種学会が認定する以下の資格も取得しています。
認定機関・取得資格・人数
認定機関 | 取得資格 | 人数 |
---|---|---|
厚生労働省 | 臨床検査技師 | 1人 |
日本人口臓器学会他 | 体外循環技術認定士 | 1人 |
社団法人日本生体医工学会 | 第2種ME技術者 | 5人 |
透析療法合同専門委員会 | 透析技術認定士 | 5人 |
3学会合同呼吸療法認定士認定委員会 | 呼吸療法認定士 | 3人 |
日本ACLS協会 | ACLS(二次救命処置) | 1人 |
日本医療機器学会 | 医療技術安全管理コミュニケータ(MDIC) | 1人 |
2018年4月1日現在
業務内容について
医療機器管理業務
院内のME機器 44種類、1,500台あまりの点検、管理を行っています。病棟の各種ME機器の管理やトラブルシューティングにも対応しています。
また、ME機器管理システムを使用して、年間約 3,700件の点検と、約100件の修理を実施しています。他にも「ME室だより」の発行や、医療機器の新規導入時の説明会・新人教育講習会に講師として参加しています。
透析センター業務
本院透析センターでは、年間20,000件あまりの夜間透析を含む外来・入院透析を行っています。
臨床工学技士は、透析用水質加算の2を取得しon-lineHDF、プログラム間歇補液などの最新治療に積極的に関わりながら、透析効率の評価や透析条件の変更などを医師や看護師に提案しながら看護師と同様に患者受け持ち業務も行います。
また、透析患者さんのシャントエコーやエコー下PTA治療やシャント手術、各種カテーテル手術の介助業務も行っています。
当院の透析部門システムは、電子カルテと連動し本院透析センター、佐久医療センター透析室、小海分院透析室の3施設で連携されリアルタイムで情報共有されています。
手術室業務
手術室では、年間 1,500件あまりの外科手術に対して心電図モニター、電気メス、麻酔器や手術室用RO水処理装置などのさまざまな機器の保守や管理を行っています。
最近では、小児の外科手術も増加しており小児用の機器や医療材料等の管理にも協力しています。
病棟の人工呼吸器、AED管理業務
院内をラウンドして、人工呼吸器の日常点検、使用前・使用中点検、定期点検、回路交換、リハビリテーション時の付き添いなどを看護師と協力し、行っています。
また、エアーマット、離床センサーやコールマットの修理も行います。
各病棟に設置されたAEDの解析やトラブルシューティングにも対応しています。
在宅呼吸器業務
神経内科を主とした在宅呼吸器患者さんに対して、定期訪問時の訪問医師や看護師との意志の連携を図りながら、呼吸器回路交換等を定期的に行っています。
レスパイトでの入院時や、在宅呼吸器に関するご家族からの相談や質問にも丁寧に対応し信頼関係を築く様に努めています。
救急外来ほかの業務
救急外来の心電図モニター、除細動器、AEDなどの管理と各外来などで使用されている心電図モニター、輸液ポンプ、シリンジポンプ等の機器管理を行っています。
その他の業務
当院付属の、佐久看護専門学校へ講師として医療機器と安全管理関係の講義を担当しています。