泌尿器科領域において、レーザーは尿路結石の破砕術のほか、前立腺肥大症の手術にも用いられています。
佐久医療センターでは、前立腺肥大症の手術に「グリーンライトレーザー」を用いており、部長の中山剛(日本泌尿器科学会専門医、指導医、日本泌尿器内視鏡学会腹腔鏡技術認定医)が施術しています。
前立腺は男性の尿の通路にある臓器で、加齢とともに大きくなることが知られています。 これによって症状が起きたものが前立腺肥大症です。
前立腺肥大症になると尿の通路が前立腺によって圧迫され狭くなるため、尿の出方が細くなったり、残尿が生じることがあります。 膀胱内に結石が生じたり、重症化すると尿が全く出せなくなることもあります。
また、突然排尿をもよおす、過活動膀胱の症状が出る患者さんもいます。
ただし、前立腺がんや膀胱がん、膀胱結石などのほかの病気でも似たような症状を引き起こすことがあるので、注意が必要です。
自覚症状のある方は、泌尿器科への専門的な受診をおすすめします。
前立腺肥大症と診断されると、まず内服治療を開始します。
内服治療を行なっても排尿の勢いが改善しない、残尿が多い、全く排尿できなくなったことがある、などの場合は手術を行います。
初めからすべての方に手術が必要というわけではありません。
図と写真はグリーンライトレーザーによる手術の様子を示します。
麻酔の後、尿道から内視鏡を入れ、レーザーを肥大した前立腺の部分にあて、狭くなっている通り道の部分を蒸散させ、通路を広げていきます。
狭いトンネルを拡張して、少しずつ太くしていくようなものと思っていただければ、わかりやすいと思います。
術後は尿の通路が太くなり、尿の出方が改善します。
入院期間は順調に経過すれば、最短で3泊4日です。
前立腺肥大症かも? と思われる症状でお困りの方は、泌尿器科専門医の診察をおすすめします。
また、現在内服治療中の方で、手術をご希望の方は、主治医に相談してみてください。
前立腺肥大症でお困りの方はご相談ください。
パンフレットも用意しています。
佐久医療センター 泌尿器科外来
TEL:0267-62-8181(代表)
(お電話は月・水・金の午後3時~5時にお願いいたします)
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当院泌尿器科の受診を希望される方は、かかりつけ医の紹介状をお持ちくださいますようお願いいたします。