【婦人科疾患】負担の少ない腹腔鏡の治療(産婦人科)

腹腔鏡は内視鏡を使った手術方法の一つで、内視鏡をおなか(腹腔)に入れるため、「腹腔鏡」と呼ばれます。
同じ内視鏡でも、体のどの部位に入れるかによって名前が変わります。
例えば、胸に入れて肺の手術をするときは「胸腔鏡」、膝の関節などを手術するときは「関節鏡」という名前になります。
 

開腹手術との違い

通常、産婦人科の開腹手術ではおへその下から恥骨までおなかを大きく切開します。
一方、腹腔鏡手術の場合、おなかの数カ所に小さな穴をあけ、そこからおなかの中にカメラと手術器具を入れ、モニターを見ながら手術を行います。
腹腔鏡手術は開腹手術と比べ、体に負担が少ない(低侵襲な)手術であり、「傷が小さく、痛みが少ない」、「開腹手術と比較して術後の回復が早い」、「術後の癒着が少ない」、「入院期間が短く、もとの生活に早く戻れる」などのメリットがある手術方法です。
現在、腹腔鏡手術は当院をはじめ多くの施設で行われており、最近では手術用ロボットを用いた手術方法も普及し始めています。
 

婦人科の腹腔鏡手術

婦人科では主に、子宮や卵巣に対する治療を行います。
手術が必要となる疾患は良性腫瘍から悪性腫瘍まで多岐にわたります。
また子宮外妊娠などの緊急手術や、骨盤臓器脱など女性の臓器に関する手術も行います。

手術方法(開腹または腹腔鏡手術の選択)については患者さんと相談し、病状などを踏まえたうえで決定しています。
手術を受けることになるような場合は、治療方針について担当医師とよく相談してみてください。

婦人科で扱う腹腔鏡手術で治療できる代表的な疾患と術式について簡単にご紹介します。

■子宮筋腫
子宮筋腫は30歳以上の女性の20~30%にみられます。がん(悪性の腫瘍)ではありませんが、できる場所や大きさによってさまざまな症状をきたします。
子宮温存を希望される場合には子宮筋腫核出術、子宮温存を希望されない場合は子宮全摘術を行います。

■良性卵巣腫瘍
正常卵巣を温存する卵巣腫瘍摘出術と卵巣ごと摘出する付属器摘出術があります。
腫瘍の種類や大きさ、年齢、今後の妊娠希望の有無などを考慮し、術式を決定します。
多くの症例が腹腔鏡手術で治療可能です。
ただし悪性卵巣腫瘍については腹腔鏡の適応にはなりません。

■子宮内膜症
病巣のみを除去する方法と、卵巣や子宮を含めて摘出する方法があります。
子宮内膜症による症状がある場合、症状の改善が期待できます。
 

産婦人科の受診を希望される方

佐久医療センターは紹介型の病院になります。
当院産婦人科の受診を希望される方は、かかりつけ医の紹介状をお持ちくださいますようお願いいたします。