肛門

特色

 肛門科の専門医らにより、いぼ痔(痔核)、きれ痔(裂肛)、痔ろう・肛門周囲膿瘍・などを治療します。肛門がゆるい、便の漏れがある、残便感がある、便が出にくいなどで気になる場合は、肛門内圧検査、肛門伸展張力計、肛門超音波検査を行い、病気に対して計画を立てて治療を行います。診察後は詳しく、ビデオ、時に肛門模型を使い分かりやすく説明をします。(松田)
 肛門疾患(主に内外痔核、裂肛、肛門周囲膿瘍および痔痩)に対する診療を行っております。 当科医師は千葉県我孫子市の東葛辻仲病院(年間手術症例約4000件)で現在も研修を行っており、現在国内での最新最良の治療を患者さまに提供できるよう努めております。また、本年度より第2、第4土曜日の午前中の診療を開始いたしました。(日比)

クリニカルパス

診療内容(いぼ痔(内・外痔核))

 できるだけ薬だけで治すようにしております。2~3週間薬で様子を見て、それでも治らぬときは、日帰り治療として、いぼ痔に各種の注射をして固めて小さくする方法(痔核硬化注射法)や、ゴム輪結紮法などを行います。最近ではかなり大きな脱肛でも切り取ることなしに、一泊二日のジオン注射(ALTA療法)で良くなるようになりました。ただし、非常に大きな脱肛には切除手術、超音波粘膜下手術(松田式)なども併せて行っております。(松田)

 手術は基本的に一泊二日入院で行っております。
従来の結紮切除術に加え、平成17年に認可された「注射による切らずに治す治療法」(四段階硬化療法)も適応範囲内で積極的に取り入れ、昨年度は長野県下で最多の症例数を実施いたしました。本治療法は術後の疼痛も極めて少なく、術後再発0%、術後合併症3%と結果も良好です。
また、症例によってはPPH(下部直腸粘膜環状切除術)も行っております。(日比)

診療内容(キレ痔(裂肛))

 きれ痔も多くのものは薬だけで治ることが多いようです。しかし、2~3週間薬を使っても治らぬ時は、肛門の外側からの小さな手術により、簡単に治すこともできます。一泊二日の手術です。(松田)

 痔核同様、手術は一泊二日入院で行っております。
坐薬、軟膏で症状が改善しない場合、もしくは潰瘍を形成して狭窄をきたしている場合等は手術の適応としております。(日比)

診療内容(あな痔(痔瘻・肛門周囲膿瘍)

 肛門の外側が腫れ、しこりができて排膿を繰り返す痔瘻や肛門周囲膿瘍は薬で治らない時には手術が必要となります。
 外来で麻酔をして切開・排膿、肛門内から外側にゴム紐を使って治すシートン法にはじまり、一泊二日の切除手術、さらに深く複雑な痔瘻に対しては、肛門括約筋に傷つけずに行う独自の括約筋温存完全閉鎖式痔瘻手術などが必要です。数日間入院が必要となる場合もあります。

以上のように、治療法は日進月歩で変わってきております。より痛みのない、より結果の良い治療を心がけておりますので、あまり悪くならないうちに来院することをお勧めします。(松田)

 繰り返す肛門周囲膿瘍は手術が必要となります。
当院では単純痔瘻、複雑痔瘻とも基本的に一泊二日入院で手術を行っております。 痔瘻は放置しておくと痔瘻病が発生する場合がありますので、羅病期間の長い痔瘻はご紹介下さい。(日比)