診療科・部門

呼吸器内科

診療科の特色

佐久医療センターは、長引く咳や労作時の呼吸困難のある患者さん、画像診断で胸部異常陰影のある患者さん、疾患では肺がん、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支喘息、肺炎、間質性肺炎など腫瘍性疾患から炎症性疾患まで幅広く診療しています。

肺癌は、呼吸器外科、放射線科、病理と連携し患者さんにとって最善の治療を提案します

診療内容

呼吸器内科の主な診療機能は、医療センターで行われます。
本院には、週2回医師が外来に出て、近隣地域の慢性呼吸器疾患患者さんの外来診療や、院内からのコンサルトに対応します。

肺がん

肺癌の診療は、気管支鏡検査などで病理検査を行い、がん細胞の遺伝子変異を調べ、それに適した分子標的薬や、遺伝子変異がない場合は、免疫チェックポイント薬を含めた抗がん剤治療を行います。最近では放射線併用化学療法が増加しています。手術や放射線治療は毎週行われる呼吸器外科による、放射線治療科との合同カンファレンスで検討します

COPD

COPDの診療は効果の高い気管支拡張薬の普及により、以前よりQOLが維持されるようになりました。ACO(喘息 COPD オーバーラップ症候群)にはステロイド吸入療法も導入しています。増悪入院や、COPDの患者さんが他疾患で手術が必要な場合は術前に呼吸器リハビリも行っています
重症例には在宅酸素療法を行っています

気管支喘息

吸入ステロイド治療の普及により、喘息発作による救急外来受診や増悪による入院は減りました。
喘息の診断は、変動のある喘鳴などの症状に注目します。
気管支拡張薬治療と組み合わせた呼吸機能検査の反応や変動で確認します。2016年からは呼気NO測定装置も導入しました。吸入ステロイド薬をほぼ全例に使用し、重症度に応じた治療を行います。
患者さんへの生活指導も重要です。最重症例では生物学的製剤も導入しています

肺炎など呼吸器感染症

喀痰グラム染色による起因菌診断を行い、耐性菌になりにくいペニシリン系抗生剤を積極的に使用しています。入院患者さんには齲歯など、リスク要因になるものは院内の歯科でも治療しています。最近は、手術など侵襲的処置のまえに歯科診療をうけていただき、院内肺炎での呼吸器内科への相談は非常に減りました
結核は、頻度は低いですが、肺炎時には必ず検討します。喀痰塗抹陽性の場合は、結核病棟のある病院への紹介となります
非結核性抗酸菌症は家屋環境の変化のためか急激に増加しています。リスク要因に対する指導と、併用療法を行っています

間質性肺炎

間質性肺炎の原因は、薬剤や、膠原病、過敏性肺臓炎などの吸入によるものや、原因不明など様々です。この検討が非常に重要です。問診、身体所見、画像診断、採血での検討や必要な患者さんには気管支肺胞洗浄や経気管支肺生検などを行っています。今後はクライオバイオプシーも増加するものとみられます。特発性肺線維症(IPF)の治療は、ピルフェニドン、ニンテダニブ等の抗繊維化薬を導入しています

閉塞性睡眠時無呼吸低呼吸症候群(OSAS)

佐久医療センターでは自宅で検査の行える簡易睡眠呼吸検査(簡易PSG)となります、。無呼吸低呼吸指数が40以上の重症では、CPAP導入となりますが、中等症の場合は、本院での1泊入院で検査を行う睡眠ポリグラフィー(精密PSG)を組み合わせて診断を行っています。
無呼吸低呼吸指数が20以上の中等症から重症のOSAHS患者さんで、眠気が強い、眠りが浅く頻繁に覚醒してしまう、起床時に疲れが 残るなどの症状がある方にはCPAP治療を推奨しています
CPAP治療が軌道に乗った患者さんの継続治療はかかりつけ医にお願いしています。
睡眠時無呼吸専門の外来は、本院総合診療科外来で行っています。

呼吸不全、酸素療法、人工呼吸療法

重症肺炎などの急性呼吸不全の酸素療法と人工呼吸治療は、ネーザルハイフロー装置による高濃度高流量酸素療法、マスクを用いた急性期NPPV、挿管人工呼吸を救急・ICU部門、呼吸ケアチームと協力連携して行っています。

  • 大浦 也明

    部長

    大浦 也明
    専門分野

    内科
    呼吸器内科

    所属学会

    日本呼吸器学会
    日本肺癌学会
    日本呼吸器内視鏡学会
    日本内科学会

    卒業年

    卒年1996

  • 副部長

    柳澤 悟
    専門分野

    呼吸器内科

    取得資格

    日本呼吸器学会 専門医・指導医
    日本呼吸器内視鏡学会 専門医
    日本内科学会 認定内科医・指導医・総合内科専門医
    日本化学療法学会 認定医
    肺がんCT健診認定医機構 認定医
    日本がん治療認定医機構 認定医

    所属学会

    日本呼吸器学会
    日本肺癌学会
    日本呼吸器内視鏡学会
    日本内科学会
    日本化学療法学会
    American College of Physicians
    American College of Chest Physicians

    卒業年

    卒年2003

  • 医長

    両角 延聡
    専門分野

    内科
    呼吸器内科

    所属学会

    日本呼吸器学会
    日本肺癌学会
    日本呼吸器内視鏡学会
    日本内科学会

  • 医長

    和佐本 諭
    専門分野

    内科
    呼吸器内科

    所属学会

    日本呼吸器学会
    日本肺癌学会
    日本呼吸器内視鏡学会
    日本内科学会
    日本アレルギー学会
    日本結核病学会
    日本臨床腫瘍学会

  • 医師

    武知 寛樹
  • 医師

    神津 侑希
    取得資格

    日本専門医機構認定内科専門医

呼吸器内科

午前
武知寛樹
(新患)

大浦也明
(再診)

和佐本諭
(再診)

柳澤悟
(新患)
大浦也明
(再診)
和佐本諭
(新患)
柳澤悟
(再診)
神津侑希
(新患)
午後
武知寛樹
(再診)

和佐本諭
(再診)

油井貴也
(新患)

神津侑希
(再診)

柳澤悟
(再診)
武知寛樹
(再診)
大浦也明
(再診)
和佐本諭
(再診)
油井貴也
(再診)
神津侑希
(再診)

実績

2023年度 2022年度
外来初診患者数 736 676
新入院患者数 701 642

DPCデータ(入院患者さんが入院期間全体を通じて治療した傷病のうち、最も「人的・物的医療資源を投入した傷病名」です)

主要疾患 件数
肺の悪性腫瘍 367
間質性肺炎 87
肺炎等 72
肺・縦隔の感染、膿瘍形成 28
慢性閉塞性肺疾患 11
骨の悪性腫瘍 10
誤嚥性肺炎 7
胸壁腫瘍、胸膜腫瘍 7
抗酸菌関連疾患(肺結核以外) 7
重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 6
その他 73
675

紹介時のお願い

  1. 小型の腫瘤影で手術治療の適応となる患者さんは呼吸器外科が対応します。転移があるなど手術適応のないと思われる肺がん患者さんは、呼吸器内科にご紹介をお願いします。
    胸部レントゲンで新規の陰影については、早めにCTを行っていただくと早期発見につながります。CT撮影だけでも紹介いただけば、高機能診断室で対応します
    紹介状を拝見し、紹介先が外科への変更になる場合もあります。基礎疾患などで、治療困難で緩和ケア中心となる患者さんは、近隣の医療機関にご協力をお願いしますしています
  2. 肺結核や非結核性抗酸菌症疑いの患者さんのご紹介に際しては、喀痰抗酸菌検査等を行った上で、ご連絡をいただけると幸いです

受診について

佐久医療センターは紹介型・
予約制の病院です。

ご本人ではなく、かかりつけ医を通じ、事前に紹介状を送ってください。

診療日

  • 平日 8:30~17:00

休診日

土曜日・日曜日・祝日・年末年始

平成丸ゴシック Std

  • 佐久総合病院グループ

    佐久総合病院グループ

  • 佐久総合病院

    佐久総合病院

  • 小海分院・小海診療所

    小海分院

  • 小海分院・小海診療所

    小海診療所

  • 佐久総合病院グループ人間ドック

    人間ドック・健診

  • https://sakuhp.or.jp/kenshu 佐久総合病院グループ研修医募集

    研修医・医学生

  • 佐久総合病院グループ看護部

    看護部

  • 関連施設

    関連施設