診療科の特色
小児外科では、生まれたばかりの新生児から16歳未満の小児を対象として治療に関わっています。内科的治療から外科的治療まで行なっています。対象臓器は、心臓以外の胸腹部臓器で、多岐にわたっています。子どもの成長・発達を考慮に入れ、手術時期・手術方法を検討して治療を行います。
診療内容
非常勤の小児外科専門医2名で交代で外来・検査・手術を含めた通常診療を行なっています。小児外科疾患の救急対応は院内の小児科を中心に、外科、泌尿器科が協力して行っています。当センターで対応が難しい症例は通常診療、緊急診療を問わず、他高次施設(長野県立こども病院、群馬大学、信州大学、獨協医科大学埼玉医療センターなど)にご紹介させていただいております。
小児外科で対応する主な疾患
①鼠径へルニア・陰嚢水腫(精巣水瘤)
鼠径ヘルニアは乳児以外は外科で手術を行っています。陰嚢水腫は1歳半を過ぎても自然治癒しない場合に手術を行っています。
②臍ヘルニア
2歳前後までは経過観察することが多いです。綿球で圧迫する方法を指導していますが、無効な症例があります。臍ヘルニアの大きさ、形などから、手術方法をかえて臍の形成を行なっています。
③停留精巣、移動性精巣
停留精巣は1歳以降に精巣固定術を行なっています。移動性精巣は手術適応基準がありませんので外来で経過観察しながら手術の要否を相談しています。
④包茎
基本的には、経過観察か軟膏治療(ステロイド)ですが、場合により手術適応があります。
⑤急性虫垂炎
腹腔鏡下手術を外科で行なっています。穿孔性虫垂炎、膿瘍形成性虫垂炎に対しても積極的に手術を行なっています。
⑥その他
1泊2日入院で対応可能な疾患は当センター小児外科で行っています。
その他、小児外科疾患が疑われた場合はお気軽に小児外科にご紹介・ご相談ください。
その他の疾患例:胃食道逆流症、胆道閉鎖症、胆道拡張症、肥厚性幽門狭窄症、胃軸捻転、腸閉鎖症・狭窄症、腸回転異常症、腸重積症、メッケル憩室、ヒルシュスプルング病、直腸肛門奇形、肛門周囲膿瘍、痔瘻、腸管ポリープ、精巣捻転、耳前瘻孔、舌小帯短縮症、正中頚のう胞、梨状窩瘻、リンパ管腫、血管腫、異物誤飲、尿管膀胱逆流症、水腎症など
小児外科
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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午前 |
こども病院 |
畑中政博 藤野順子 |
||||
午後 |
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畑中政博 藤野順子 |
実績
2023年度 | 2022年度 | |
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外来初診患者数 | 155 | 141 |
新入院患者数 | 34 | 37 |
16歳未満の手術件数
病名 | 件数 | うち腹腔鏡下手術 |
---|---|---|
虫垂切除術 | 21 | 21 |
鼠径部ヘルニア手術 | 21 | 0 |
臍ヘルニア手術 | 2 | 0 |
停留精巣固定術 | 27 | 0 |
計 | 71 | 21 |
紹介時のお願い
【佐久医療センター】
通常診療: 毎週金曜日の午前・午後
通常のご紹介は、基本的には佐久医療センター地域医療連携室へご連絡をお願いします
手術: 第3金曜日(予備日:第1金曜日) 日帰り手術あるいは1泊2日入院
救急: 小児科にご連絡ください
受診について
佐久医療センターは紹介型・
予約制の病院です。
ご本人ではなく、かかりつけ医を通じ、事前に紹介状を送ってください。
診療日
- 平日 8:30~17:00
休診日
土曜日・日曜日・祝日・年末年始